私の住む北海道札幌は、10月の下旬から急に新型コロナウィルスの感染者が増え続けております。
コロナ発生後、感染対策の為、注文住宅の間取りは変わってきています。
ウィルスを持ち込まない、家族にうつらせない(感染。伝染)、テレワーク対応などです。
でも、在宅時間が長くなるので、楽しい空間作りのヒントもブログの最後の方に載せていますので、最後までお読みいただければ幸いです。
目次
1、実例によるアフターコロナの間取り図
2、コロナウィルスを持ち込ませない間取り
3、家にいる時間が長くなるので、楽しい空間づくりを
1、実例によるアフターコロナの間取り
医療従事者の方の注文住宅の間取りの実例
今年、間取りを作った方で、男性の医療従事者の方がいました。
その方は、仕事が終わっても家に帰りたくないと言っていました。
家に小さい子供がいるので、万が一自分が感染していて、うつしてしまったら大変なことになるからだというのです。
出来れば、コロナが落ち着くまでキャンピングカーを借りて住むのが理想だとお話されていました。
注文住宅の間取りも、家族と分けた生活が出来るように、動線を分けて欲しいとの要望でした。
家族と隔離できる動線計画
その医療従事者の方の間取りの要望は、コロナが落ち着くまでは、帰宅したら玄関脇の部屋に家族と会わずに生活したい要望でした。
その為、玄関からすぐ単独の部屋へ行ける動線にして欲しいという要望でした。(上記間取り図参照)
トイレも単独で、自分の部屋からでしか利用しない出来ないようにドアで区切れるようしました。
(家族は別のトイレを使用します。)
家族で陽性反応が出て入院施設が受け入れできない場合も、家でも「隔離」が出来るよう、玄関を使わずに部屋に出入りできるテラス窓もつけました。
コロナが落ち着けば、その部屋は書斎として利用するとのことでした。
テレワーク(在宅勤務)の方だと仕事部屋として利用できますね。
(仕事部屋の場合は電話やオンライン会議の時、生活音が入らないメリットもありますね)
医療従事者の方にはホントに感謝です。
2、コロナウィルスを持ち込ませない間取り
アフターコロナの多くなった感染予防対策の間取りを紹介します。
洗面台を、玄関のそばにする間取りに
コロナの感染防止には、手洗いうがいが有効とされています。
その為、設計で増えたのが、帰宅してすぐ手洗いうがいが出来る洗面台を玄関そばに設置したいという要望です。
玄関ホールや玄関の近くに洗面所を配置する注文住宅の間取りは、依頼された半数以上にはなりました。
直ぐシャワーが浴びれるような動線の間取りも
また、帰宅後にシャワーを浴びることも有効とされています。
厚生労働省、新型コロナウィルスを想定した新しい生活様式https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html
その為、リビングなどを通らずに、玄関から浴室に行ける動線の間取りの要望も増えました。
これは、外での作業のお仕事の方や、スポーツのクラブ活動のお子さんのいる家庭でも、家の中が汚れずらいので人気の間取りです。
この間取りの際、洗面に着替えの入れられる収納やファミリークロゼットを設置するとさらに便利です。
泥だらけの子供
幼児のいる家庭の家を建てる予定の方にもおすすめです。
冬のコートを家に持ち込まないシューズクロークも有効
人ごみに行った後などは、コート、ジャンバーなど上着に付いたウィルスを室内に持ち込ませない為に、玄関そばにシューズクロークを兼ねたコート掛けがあると便利です。
花粉症の方にも有効です。
また、冬の北海道札幌などは、濡れたコートを室内に持ち込まないので、床を濡らしてしまうことが無くなります。
(北海道民は雪が降っても、傘をささない(雪が重たすぎてさせない))。
北海道など寒冷地は、シューズクロゼット内に床暖やパネルヒーターなどの暖房があると、濡れたコートやクツの乾きも早くなります。
濡れたコートのままでは、外で凍っと(コート)しまう(笑)。
シューズインクローク内の換気にも気を付ける
失敗後悔しない為には24時間の換気システムで、家の中を汚染させないようにしないとなりません。
シューズインクロゼット内のウイルスが浮遊して、人のいる部屋に入ってゆく換気計画にならないように、給気の位置と排気の位置に気を付けたいところです。
空気の流れを考える
参考例は3階建ですが、2世帯住宅の分離型でも起こりうる間取りです。
また平屋建て、2階建てでもウイルスが室内に入り込まないように注意が必要です。
解決策の1例としては、シューズクロゼットに排気する換気扇(第1種換気システムなら排気グリル)を設置す方法があります。
そうすると、コートのウイルスがリビングや寝室へ行きません。
クツの臭いも室内に入って行かないメリットもあります。
ちなみに、給気グリルのフィルターが汚れていると、十分な換気が行えないので数か月に1度は掃除が必要です。
*4人に1人しかフィルターの掃除をしていないという話があります。
ちなみに冬場は湿度管理も大切です。
インフルエンザを含むウイルスは、空気が乾燥している方がより浮遊できるそうです。
理化学研究所・神戸大学https://www.r-ccs.riken.jp/wp-content/uploads/2020/10/201013tsubokura.pdf
これよると乾燥によって飛沫の水分が急速に蒸発して軽くなり、空気中を長く漂いやすくなる為だそうです。
あまり、湿度が高すぎると結露の問題があるので、湿度を50%~60%に保つことが大切です。
加湿器は部屋の中央に
北海道札幌は冬場はセントラルヒーティングによる暖房が一般的ですが、デメリットとして室内は乾燥ぎみになります。
その為、加湿器などによる湿度調整が必要です。
加湿器は、窓のそばに置くと窓の冷気でガラスが結露してしまうので、部屋の中央に置くのが安全です。
また、加湿器も気化式、スチーム式、超音波式、ハイブリットなどいろいろ種類があるので、生活に合ったものを選ぶことも大切です。
ダイニチ工業https://www.dainichi-net.co.jp/products/mainichi-plus/22778/
3、家にいる時間が長くなるので、楽しい空間づくりを
家族と楽しく過ごせる空間作りを
在宅でいることが多くなるので、家で楽しく過ごせる間取りや空間作りをされてはいかがでしょうか。
家族と過ごす時間が増えるので、周りの目を気にせず庭でバーベキュー出来る間取り設計という方法もあります。
子供の運動不足解消に、リビングや多目的ホールなどにペットボトルによるミニボウリングやミニ卓球台が置ける空間作りというのも良いかもしれません。
以前、壁にボルダリング(壁登り)やハンモックを吊るせるリビングを作ったことがありました。
家キャンプできる庭やバルコニーを作るのも良いかもしれません。
福山雅治主演の「父になる」という映画のワンシーンに、家の中にテントを張って家族で過ごすシーンがありましたが、そんな空間作りでも良いかもしれませんね。
コロナから守る家づくりも大切ですが、楽しく過ごせる空間作り取り入れられてはいかがでしょうか。
ストレスない空間作り
コロナ後、夫婦の喧嘩が増えたと言います。
「子供が騒ぐ」「家事が増えたのに協力してくれない」が主な原因だそうです。
(貴重な意見ですね。)
また、部屋が片付かないのでイライラするというのもあるそうです。
リビングの横に小部屋を作る間取りも人気があります。
小部屋を子供の遊び部屋して、ふいの来客時には扉を閉めるとリビングはスッキリ見えるというものです。
これは小部屋が片付いてなくても、夜のリラックスタイムに扉を閉めれば、少しストレスが軽減できるメリットもあります。
最近、要望の多い間取りで、評判も上々ですのでご参考に。
最後に、アフターコロナ後の設計士のつぶやき
打合せの仕方も変わってきました。
お近くのお住まいの方からの間取りのご依頼でしたが、第2波の時だったためか、すべて電話とメールでやり取りしたこともありました。
また、お子さんは家に置いて、ご夫婦の一方だけで打合せといことも多くなった気がします。
これから、打合せの仕方も変わってゆくのかもしれません。
当設計事務所でも、「新北海道スタイル」を取り組み、安心宣言を行いたいと思います。
北海道庁「新北海道スタイル」
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kks/setsuritsusoukai/tennkainitsuite.pdf
最後までお読みいただきありがとうございました。
家族をコロナから守ることと、楽しく過ごす空間作りが両立できる家づくりのお役に立てれば幸いです。
住まいがより良くなり、皆様が健康で楽しく幸せに暮らせますように。
*コロナに関する在宅ワークや宅配ボックス、ストレスを溜めない住まいのことなどは別ブログに書いていますので、下の方に参考までに載せておきます。
ライフホーム設計の札幌の設計士が書くほかのブログ(今回はコロナ中心のブログ)
トイレから感染しやすい、換気も大切というブログ
在宅ワークと家庭生活を両立させる注文住宅のブログ
コロナで需要の増えた最近人気の宅配ボックスのブログ
コロナが始まった頃に書いたブログ(令和2年1月) *まさかこんなに長くなるとはこの頃は
狭い宇宙船でストレスなく長期滞在することに学ぶ設計のブログ
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北海道札幌の設計事務所「ライフホーム設計」のこと
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(現在も年間30棟以上の間取り設計を行っています。)
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ご自分や住宅メーカーの図面を理想の間取りにするアドバイスや診断を行う「セカンドオピニオンサポートサービス」(全国対応)もやってます。
お問い合わせは、北海道札幌市の注文住宅プラン「ライフホーム設計」のホームページからどうぞ!
ブログを書いている、札幌の間取りサポート設計士のプロフィール
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