丸みを帯びた都会的なミュージアム「国立新美術館」~有名な建物を見学しました、6(東京編)

東京には、うねった波のような外観が目を引く近未来的な美術館が存在します。

この建物は、外観はガラスを使用して都会的な印象を与えますが、内部は意外にも柔らかい雰囲気を持つ建物です。

はたして、どのような建物なのでしょうか。

 

国立新美術館の外観

目次

1,波のような曲線デザインの「国立新美術館」

2,大きな吹き抜けのあるアトリウム(空間)

3,展示室まわりは木のぬくもり

4,国立新美術館はすてきな芸術作品と出会える場所

5,設計者は世界的な建築家「黒川紀章」

6,代表作は「中銀カプセルタワービル」

7,札幌と黒川紀章

8,中銀カプセルタワービルと同じコンセプトだった宿泊棟

9,最後に

 




 

 

1,波のような曲線デザインの「国立新美術館」

 

波のようにうねった外観が特徴なのが「国立新美術館」です。

角がないので、柔らかい雰囲気の美術館です。

この建物の独特な外観は、訪れる人々に素晴らしい芸術品との出会いを期待させる効果があると考えられます。

 

国立新図書館のガラスルーバー

 

波の形の曲線もそれぞれ違っています。

ガラスの外側に、日射を遮る目的のルーバー(ブラインドの羽のようなもの)が取り付けられています。

ちょっとしたアクセントになっています。

 

ブラインド

ブラインドは掃除が面倒という人(猫?)も多い。

 

 

2,大きな吹き抜けのあるアトリウム(空間)

 

国立新美術館の内部

 

建物の中は、まず3階まで大きな吹き抜けの空間(アトリウム)になっています。

屋外側が、ガラス張りですのでかなり開放感があります。

 

国立新美術館のレストラン

 

アトリウムには巨大な逆円錐形の構造物が2つあります。

 

国立新美術館のアトリウムの円錐形

逆円錐形の上は、レストランとカフェになっています。

円錐形のコップ

 

 

3,展示室まわりは木のぬくもり

 

新国立美術館の展示室

 

上の写真の左側が展示室になっています。

展示室側は木の壁が繋がっています。

近代的なガラス張り、コンクリート打ち放しから、ちょっと柔らかいほっとした雰囲気になっています。

 




 

 

4,国立新美術館はすてきな芸術作品と出会える場所

 

この美術館は常設の展示を行わず、企画展示がメインとなっています。

これは世界でも類を見ない施設といわれています。

中には、誰でも無料で見られる展示室もあります。

展示室は8mもある大きな部屋になっています。

 

大巻伸嗣の美術品

 

行き当たりばったりで入ったのですが、とても素敵な展示物が見られました。

大巻伸嗣さんという方でした。(有名な方だったら、無知ですいません。)

感動して、ノベルティを買ってしまいました。

 

国立新美術館のロゴ

 

ちなみに、新国立美術館のロゴは、ユニクロやセブンイレブンなのを手掛けた佐藤可士和さんです。

 

国立新美術館のロゴ

佐藤可士乎和のロゴマーク

シンプルでセンスの良いロゴマークを数多くデザインされています。

KASHIWA SATO - THE LOGO
Official Website of Kashiwa Sato : Art Director / Creative Director, Tokyo Japan.

 

 

5,設計者は世界的な建築家「黒川紀章」

 

設計は、建築家の黒川紀章さん。

都知事に立候補など話題になりましたが、有名な建築家でさまざまな素晴らしい設計をされた方です。

この国立新美術館は、様々な美術館を手掛けた黒川紀章さんが設計した最後の美術館です。

このほか代表作としては、「広島市現代美術館」「クアラルンプール国際空港」「豊田スタジアム}などなど数多くの建築物があります。

 

広島市現代美術館

広島市現代美術館

 

クアラルンプール国際空港

クアラルンプール国際空港

 

豊田スタジアム

豊田スタジアム

ちなみにひとつ前のブログ「国立代々木競技場」を設計された丹下健三さんの門下生なります。




6,代表作は「中銀カプセルタワービル」

 

黒川紀章さんが一番有名にしたのは「中銀カプセルタワービル」です。

 

中銀カプセルタワービル

 

これは、建物の一部屋がカプセルになっており、25年ごとに入れ替えることができる画期的な建物でした。

ただ、技術的には入れ替えは可能でありましたが費用がかなり掛かるため一度も交換されることなく今年、残念ながら解体されました。

その様子はテレビなどでも報道されていました。

カプセル

 

 

 

7,札幌と黒川紀章

 

私の住む札幌でも、黒川紀章さんが設計した建物が2つあります。

ひとつは札幌プリンスホテルですが、すでに建て替えられて現存していません。

もうひとつは北海道青少年会館compass(コンパス)です。

 

札幌の北海道青少年会館

 

もともとは札幌オリンピックのプレスセンターとして建築されました。

記録によると、設計は本館とプール・体育館が黒川紀章建築都市設計事務所、劇場が北海道日建設計が担ったようです。

北海道青少年会館コンパスhttps://hs-compass.com/

 

札幌の青少年会館

丸い窓が特長の渡り廊下

 

丸い窓の宇宙船

 

 

8,中銀カプセルタワービルと同じコンセプトだった宿泊棟

 

北海道青少年会館の宿泊棟

北海道青少年会館の宿泊棟

 

宿泊棟は、中銀カプセルタワービルと同じように部屋のユニットが入れ替えできるよう設計されていました。

一部屋が独立したユニット(カプセル)のようなデザインになっています。

 

宿泊連のユニット

 

ただ、山の上にあるため、冬にカプセルを積んだトラックが上がれなかったため、実現しなかったそうです。

もし出来ていれば、こちらのほうが有名になっていたかもしれませんね。

 

宿泊棟のユニットの側面

 

ユニットのデザインはそのまま残されて完成されています。

コンクリート(PC)のユニットで作られたというので重量もかなりあったのかと思います。




9,最後に

 

国立新美術館は、今年2023年に近くに所用があったおかげで20数年ぶりに見ることが出来ました。

改めて見ると、この建物は様々な芸術作品に邪魔にならず、同時に美術館としての存在感も持っていると思いました。

おかげさまで建物と芸術作品で心豊かになる1日になりました。

自分も、お施主さんが心豊かにさせられる建物を作ってゆきたいと思います。

 

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