今年で、阪神淡路大震災から24年が経ちました。
災害にあわれた方々の心の傷が、少しでも癒えることをお祈り申し上げます。
地震の時は、私は札幌にいました。
朝のテレビのニュースで関西で大きな地震があったことを知りました。
ただ、今と違って、インターネットもあまり発達してなかったので、映像も少なく、状況が分かりませんでした。
その時は、日本の建物の構造計算は厳しいので、被害は少ないのではと思っていました。
映像を見た際に、愕然としたのは言うまでもありません。
地震に強い間取りとは
地震に強い家は、耐えられる壁や床が多いほど強い
四角い箱に、窓のような穴を沢山あけてゆくと、段々弱くなってきます。
建物も、面の部分が少なくなってくると弱くなってきます。
地震時、縦や横揺れなどに耐えられる壁(耐力壁)や床があるほうが強い間取りになります。
建物は角に窓があると弱い
箱も穴をあける位置が、角につける方が弱くなってゆきます。
建物も同じで、角っこ(隅角部)に壁が無いほうが弱くなります。
コーナー窓を付ける際は、窓近くの壁が弱くならないよう注意が必要です。
壁はバランスよく配置
また、南側と北側などバランスよく壁がないと、強さにばらつきが出てしまいます。
間取りで、南側に大きな窓を付ける場合は、北側や中通りなどで、バランスをとるように注意が必要です。
建物も、真四角が強い
建物の形も、バランス良い真四角が理想です。
極端に細長かったりすると倒れやすいですし、変形しているのもねじれが生じやすいです。
床面も大きな開口があるほうが弱くなる
また、床面も大きな吹き抜けがある場合も、面に穴をあけている状態なので、極端に大きなものは注意が必要です。
大きな階段室も、床に穴をあけている状態なので、周りに床開口の補強が出来る壁や梁が、必要になります。
下の階が弱くならないよう上下のバランスも必要
阪神淡路大震災では、重たい瓦屋根の住宅が被害を受けました。
北海道では、瓦屋根などは、凍って割れてしまうので、あまり見ませんが、重心が上にある建物は、注意が必要です。
2階建てで、1階に壁が少ないと屋根と2階の重さが、同様に地震時に耐えられなくなります。
上部の力を、基礎まで伝えるには、1階の壁の上に、2階の壁を持ってくる連続した壁が有効です。
また、2階が1階よりはみ出している建物も、そちらの方に傾きやすいです。
基礎も重要
間取りとは少し離れますが、基礎も重要になります。
しっかりした基礎を造るには、地盤調査が大切です。
基礎の底から3m~5m下位までの地層が、建物の重量を支えるので、その辺りまでは調査が必要です。
液状化現象は、地表から20m付近まで影響を受けと言われています。
札幌市では、ハザートマップを作っています。
札幌市 地震防災マップ http://www.city.sapporo.jp/kikikanri/higoro/jisin/jbmap.html
地盤調査会社でも、液状化の検討が必要かどうかのデータを持っている場合が多いです。
土地の購入の際等は、設計士や工事店を通して、どんな地盤か聞いてみておくと安心です。
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田中昭臣(たなかあきおみ)1級建築士、宅地建物取引士
建築設計事務所「ライフホーム設計」代表
*注文住宅の主としたハウスメーカーで設計を経験し独立。
(建築実績100棟以上、現在も月に2,3棟の設計業務に関わる)
貴方の想いをカタチに、一緒に作る住マイルな住まいを目指しております。
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