令和2年1月17日、阪神淡路大震災から25年が過ぎました。
今もなお、心の傷をおっている方も多いと思います。
皆様の心が、少しでも癒える事をお祈り申し上げます。
今回は、大地震が起きた後の2次災害への対策を書いてゆきたいと思います。
大地震の発生したあとに災害に遭って命を失うことが過去に多くありました。
大切な命を失わない為のブログです。
大地震の際おきる大火災
・こわい火災旋風
防災の日で知られる9月1日は、関東大震災の発生した日でした。
地震での被害も大きかったのですが、亡くなられた10万人のうち9万人が、後に発生した火災で亡くなられました。
以前のブログでも書きましたが、地震の後の火事が火災旋風と呼ばれる「大きな竜巻のような炎」が発生し、大都市を焼き尽くしました。
・通電火災防止は、避難の際にブレーカーを切る
阪神淡路大震災でも、火災によって大きな被害が発生しました。
これは、地震の当日ではなく、翌日から火災が起こり始めた特長がありました。
停電後の電気の再送電で、通電されたストーブから出火が原因と言われています。
これは、ブレーカーを切らずに避難してしまった為、と言われています。
このため、東日本大震災の際には、避難の際に電気のブレーカーを切るよう何度も呼びかけが行われたようです。
北海道胆振東部地震で経験したブラックアウト
・突然、電気のない生活に
北海道胆振東部地震は、夜中の3時ころ発生しました。
私は札幌の自宅で、ぐっすり眠っていた際に起きた為、家族などの安否を確認した後は、ほーっとテレビで地震速報を見ていたところ、地震発生してから20分後くらいに、突然、電気が消えました。
周りを見ると、外灯もほかの家も、電気がついていない為、停電と分かりました。
まあ、少し待てば着くんだろうなという感覚でした。
札幌で、天の川が見られた。
・電気がないと情報が入らなくなる。
夏の終わりころということもあって、比較的早く、朝になり明るくなりました。
ただ、昼頃からは、電話の中継基地の電源が無くなったため、スマホからの情報が無くなり、携帯電話も通じなくなりました。
・ラジオがあると安心
キャンプ用品の中に、アウトドア用の手回しラジオがあり、そちらからの情報が頼りになりました。
何か情報があるというのは、安心でした。
電話は、1キロくらい離れた大型スーパーのそばは通じたので、そこで着信履歴にかけていました。
かけても通じないほうが多かったですが。
ラジオの電池、スマホの充電器(うちではソーラータイプがありました。)も必要ですね。
・停電なので、交差点の信号がつかない
我が家では、水の備蓄は合ったものの、食料があまりありませんでした。
食料は買いだめせずに、冷蔵庫のものが無くなったら買い足しており、ちょうど食料がありませんでした。
コンビニやスーパーに自転車で向かいましたが、信号は付いていませんでした。
幹線道路は車がゆっくりでしたが、結構走っていました。
信号のない交差点を渡るのは怖かったですね。
災害に強いセコマのありがたさに、驚きと感動でした。
でも、2,3日分の食料を備蓄が必要でした。
・マンションは、水が来ない、エレベーター
我が家は、水道は問題なかったのですが、高層マンションの方は、水が無くて大変だったそうです。
札幌の一般的な水道は、4,5階くらいまでは、水が出る水圧です。
それ以上になると、加圧ポンプが必要だったので、電気がないと運転できず、水が出なくなりました。
高齢者の方だと、エレベーターも動いていなかったため、買い出しにも行けず、周りの方が支援されていたようです。
高層マンションの場合は、水の備蓄は必須で、食料も必要ですね。
札幌水道局 https://www.city.sapporo.jp/suido/overview/apartment/chokketsu.html
地震の後、マンションの方から一戸建てへの住み替えの話が急に増えました。
デマに注意
・デマが発生する
地震発生の次の日くらいから、電気が復旧し始めると、SNSから「デマ」が起こり始めました。
「もうすぐ断水になる」、「再び大きな地震が来る」など、情報が行きかいました。
熊本地震においても、ライオンが脱走したというデマが流れました。
関東大震災の際は、建物の倒壊、大火災の後、デマが原因の人による大きな殺戮がありました。
「~らしい」「~から聞いた」など根拠のはっきりしない話を、うのみにしないことが大切です。
ラジオ、テレビなどの公共機関の情報源を基に検討して、あわてて行動しないことも大切です。
「自衛隊員が、厚真町で大きな地響きを聞いた。6時間以内に大きな地震が来る」という内容のデマでしたが、「自衛隊員は地震学者ではない。」「地響きに科学的根拠はない」と冷静になれば分かる話でした。
・避難は車を使わず、避難弱者に譲る
東日本大震災では、建物の倒壊がより津波の被害が大きかったです。
多くの人が車で避難しようとした為、道路が大渋滞し、避難しきれなくなり、多くの犠牲者が出ました。
関東大震災でも、東京で大八車へ家財道具を積んで避難する人が多く、結果、渋滞し逃げ場を無くし、しかも延焼拡大の材料になってしましました。
高齢者や体の不自由な方に車を優先させて、着の身着のまま徒歩での移動の避難が、被害を少なくすることが出来ます。
関東大震災では、荷物を持って逃げなかった神奈川の方が、被害が少なくてすみました。
北海道は寒さ対策が必要
・札幌市では積雪時期の大災害はまだない
北海道胆振東部地震は、夏の終わりの時期でした。
今まで私の住む札幌市では、厳寒期の積雪の多い大きな地震は、まだ経験したことがありません。
・災害の備えと寒さ対策を
灯油、ガス、オール電化など、体に優しい全室暖房のセントラルヒーティングは、電気がないと暖かくなりません。
また、最近の注文住宅は、高気密になっており、換気も電気を利用しているので、中で火をたくと酸欠になってしまいます。
最近では、自家発電できるガス暖房や、ハイブリット車などの蓄電池から、電気が利用できるものも出ています。
重たい雪が載ってても、地震にも耐えられる家の設計も大切ですが、その後の寒さのことも考えておかなければなりません。
・北海道では、「使い捨てカイロ」「防寒着(寝袋)」「カセット式のガスコンロ」が必要
低体温にならない為に、体を温めなければなりません。
使い捨てカイロを、太い血管(肩甲骨と肩甲骨の間)近くに貼るのも有効です。
防寒着、スキーウェアなど暖かな服装を用意することも有効です。
寝袋も有効かもしれません。
以前、ちょうどこの時期(1月)の新築の暖房のない住まいに、どうしても早く寝泊まりしたい方がおられて、登山用の寝袋で泊まられた方がいらっしゃいました。(マイナス40度近くまで大丈夫なシュラフと言ってられました)
また、カセット式のガスコンロも有効に使えます。
暖かい飲み物や、湯たんぽなども体を温めることに利用できます。
電気の来ない冷蔵庫の中の食材で鍋が出来る(カセットボンベも忘れずに)
日ごろの備えが大切
・大切なこと
いざと言う時に、落ち着いて行動できるよう日頃の心構えが大切です。
まとめると
1、避難の際はブレーカーを切る
2、ラジオなどで情報を得る
3、予備の電池やスマホを充電できるもの
4、水、食料(特に高層マンション)
5、デマに注意し、慌てて行動しない
6、車で避難しない
7、冬の寒さ対策(カイロ、防寒着、カセットコンロ(ボンベ))
今回は、以上の7つを紹介させていただきました。
少しでも、命が助かるよう、今までの大きな災害を教訓してゆきたいものです。
ライフホーム設計の地震のブログも、ご参考に
地震に強い間取りのブログ
地震時、「凶器にならない家具」の対策方法のブログ
北海道胆振東部地震で、災害に遭った住宅の特長
ハウスメーカーの間取りは営業マンが作ってる?地震発生時に災害に遭わない為に
最後に
最後までブログお読みいただきありがとうございました。
皆様の住まいが、より良くなり、楽しく幸せに暮らせますように。
・ブログを書いている設計士の紹介
田中昭臣(たなかあきおみ)1級建築士、宅地建物取引士
建築設計事務所「ライフホーム設計」代表
間取りの悩みをスピード解決する「住マイル設計士」
*注文住宅の主としたハウスメーカーで営業設計を経験し独立。
「一級建築士としての建築知識」と「税金や融資、登記や不動産の知識」も併せ持つ設計士です。
貴方の想いをカタチに、一緒に作る住マイルな住まいを目指しております。
詳しいプロフィールはコチラ
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