最近(令和3年11月現在)は、新型コロナが収束ぎみで、以前の日常に戻りつつあります。
ただ、仕事に関しては「テレワークが可能なものは出来るだけ在宅でおこなう」ということに、今後は変わってくるかもしれません。
そこで今回のブログは、テレワークに対応した快適な注文住宅のことなどを書いてゆきたいと思います。
目次
1,オープンタイプと個室の間取りが上手くゆく
2,テレワークの部屋で必要なことは
3,リフレッシュできる間取り作りを
4,テレワークのメリットを生かす間取りを
5,継続させるコロナ対策の間取り
6,最後に
1,オープンタイプと個室の間取りが上手くゆく
・在宅ワークの働き方が今後も進む
リモートワークは働く側にとって、出社しなくてよいので時間的なメリットがあります。
会社側も利便性の良い場所に、大きなオフィスをつくらなくてよいという経済的なメリットがあります。
もちろん、双方にコミュニケーションなどの面でデメリットもありますが、「在宅でできる仕事は、できるだけ在宅で」という方向で働き方は進んでゆくと言われています。
・テレワークスペースが必要に
テレワークは働く側にとって、住まいを仕事がしやすい環境にする必要が出てきました。
注文住宅で家を建てるの際も、3LDKや4LDKなどの間取りに、ワークスペースをうまく組み込むことが不可欠になりました。
LIXIL https://www.lixil.co.jp/lineup/livingroom_bedroom/laminated_counter/
・ワークスペースの場所は個室タイプとオープンタイプがある
ワークスペースは、リビングなどで家族の気配を感じながら作業できるオープンタイプと、生活空間と分離した仕事に集中できる個室タイプの2通りあります。
間取りにオープン型と個室型の2つ設けて、仕事内容によって使い分けされするのも良いかもしれません。
・個室タイプのワークスペースの広さや場所
個室タイプの広さは、仕事内容で変わりますが2畳から3畳が一般的な広さで、、リモート会議だけであれば1畳くらいのスペースでも大丈夫かもしれません。
間取りでの位置ですが、生活音が気にならないリビングから離れた場所が理想です。
寝室などの一角に設けるケースもあります。
・家族の様子を見ながら仕事が出来るオープンタイプ
個室とは逆に、家族の様子や気配を感じながら仕事が出来るオープンタイプは、リビングダイニングキッチン(LDK)の一角に設けることが多いです。
これは小さいお子様のいる家庭では、家事の合間に仕事が出来るメリットがあります。
・スタディカウンターとも併用もあり
小学生くらいまでは個室(子供部屋)で勉強させないで、リビングで行わせる「リビング学習」が近年は人気があります。
子供とコミュニケーションが取りやすく、勉強している様子も見られるというメリットがあるからです。
リビング学習の場合、学習机を持ってくる間取りもありますが、LDKの一角に造り付けのカウンター、いわゆる「スタディカウンター」を設置する設計の家が多くあります。
ワークスペースもこのスタディーカウンターに取り込んでしまう方法もあります。
これだと子供の勉強を見ながら仕事が出来ます。
・個室とオープン型の中間的なセミオープンタイプ
家族の気配を感じながらも、仕事も邪魔されず行いたい場合は、階段や吹抜けでつながった2階のホールなどにワークスペースを設けるセミオープンタイプと言うのもあります。
また、リビングに隣接する部屋で、扉の開閉でオープンタイプにも個室になる間取りもあります。
普段はオープンタイプとして使い、仕事に集中したい際は扉を閉じてしまう設計です。
いいとこ取りの間取りですね。
・奥様がストレスを感じない部屋も必要に(小部屋2つの間取りに)
ご主人がテレワークになって、主婦の方のストレスが増えたそうです。
今まで家事の合間に気兼ねなく休憩できたのが、しずらくなったからだそうです。
そこでスペース的に余裕があれば、ご夫婦それぞれに小さい小部屋を作るのも良いかもしれません。
奥様にも家事室などを設けて、一人になれる空間をつくるのも一つかと思います。
・余談、3LDK+2Z(2つの在宅ワークの小部屋)と表記される?
そのうち在宅ワーク用小部屋「Z(在宅ワーク)」と間取り図に表記されるようになり、3LDK+2Tとか4LDK+3Tなどの不動産の物件案内に書かれるかもしれませんね。
(テレワークのTだとトイレ、ワークスペースのWはウォークインまたはWCになってしまうからです。)
仕事用の部屋があるのが、人気の不動産物件になるかもしれませんね。
2,テレワークの部屋で必要なことは
・ワークスペースで必要なのが静かな環境
在宅勤務で困ったことは、周りの音が気になることではないでしょうか。
「家庭での会話や生活音が気になって、リモート会議を含め仕事に集中できなかったことがある」という経験をされた方が多いようです。
注文住宅を建てるうえでも、仕事に集中できる環境を作ることが必要になってきてます。
・リモート会議は静かな個室のほうが望ましい
普段の仕事はリビングの一角でも良いかもしれませんが、リモート会議や外部との打ち合わせを行う時は、LDKから離れている静かな環境の個室が望ましくなります。
・仕事部屋は遮音シートやグラスウールなどで防音を
仕事部屋は廻りの音が気にならないように、遮音性を高めると快適です。
アパートの界壁のように音が回り込まないように天井裏まで壁で塞いだり、遮音シートやグラスウールなどを壁に入れたりすると防音効果があります。
・ネット環境も
リモートワークになっての不満は、ネット環境が整わないことがありました。
注文住宅で建築する際は、通信機器WIFIの電波がテレワークをする部屋に届くかを、ハウスメーカーや工務店の設計士に検討してもらった方が安全です。
場合によってはLAN配線が必要になることもあるかと思います。
特に3階建てで、ワークスペースとWi-Fiが1階と3階と離れる間取りは検討が必要かと存じます。
・コピー複合機(プリンター)の位置
プリントアウトする書類が多くなるお仕事で、複数ワークスペースがある場合は、プリンター(複合機)をどこに置くかなども考えておいた方が良いです。
特に1階と2階に分けられている場合、階段の上り下りが頻繁にあると結構大変です。
・コンセントの数もチェック
ワークスペースの机まわりのコンセントは、パソコン用、プリンター用、手元の卓上スタンドの照明用(あらかじめ卓上専用の設置しない場合)スマホの充電器用などがあり、仕事にもよりますがある程度の数は必要になります。
ちなみに私はこのほかに、仕事柄、図面など紙が多いのでシュレッターのコンセントがいりました。
このほか環境を良くしたい方は、空気清浄機、扇風機、電気ストーブなどのコンセントもいるかもしれませんね。
注文住宅で家を建てる際は、コンセントの数のチェックも大切になります。
タコ足配線にならないようにしましょう。
・収納も大切
仕事をする際にワークスペースに書類などが多く必要な場合があります。
その為、それらを保管しておく棚など収納スペースが必要になります。
機密書類などは、扉や引き出しが必要になるかと思います。
・より快適な環境にするには
より良い環境にするのに、換気設備やエアコンのほか、断熱など住環境を整えることも必要です。
ちなみに北海道など寒冷地はパネルヒーターなど暖房機器は必須です。
お花を飾るのも良いかもしれませんね。
・趣味の書斎をワークスペースに使用する場合の注意点は
ワークスペースを書斎やホビールームと併用される方も多く見かけます。
この場合、リモート会議に趣味のものが映り込まないような机や棚のレイアウトが必要になります。
寝室にワークスペースを設ける場合も同様にベットが映り込まないようにしないとなりませんね。
ペットルームと併用は危険がいっぱい(笑)
3,リフレッシュできる間取りを
・リモートワークはオンオフの切り替えがしずらい
会社での仕事は仲間との会話で気分転換が出来ましたが、リモートワークは自分一人でリフレッシュしなければなりません。
また一人で仕事をしていると、休憩時間や終了時間がはっきりせず、仕事とプライベートの切り替えが難しいとも言われています。
このためテレワークは、オンとオフの気分転換がしやすい住まいつくりも不可欠になってきました。
会社の仕事は家に持ち込まないという生活スタイルがありましたが、在宅ワークは「仕事部屋以外では仕事をしない」「ワークカウンターを離れたらプライベート」などの考えが大切になります。
「休憩時間は遊んであげるワンにゃん」
・リフレッシュできる間取りも大切
リフレッシュするには、外の新鮮な空気を吸うのも一つです。
一戸建てであれば、ベランダ、バルコニーやウッドデッキがある間取りの家はリフレッシュには良いかもしれません。
私の住む北海道札幌など雪国では、冬は外に出られませんのでサンルームなど外と内の中間的な空間を作る設計もお勧めです。
山や空など自然の景色が見える場所に、家を建てられると最高ですね。
・最近の土地選びは駅近より郊外に
ちなみに最近では通勤の無いテレワークが進んだせいか、マンションにょり一戸建て、土地選びも駅の近くよりも庭が広くとれる郊外の場所に人気が出てきているそうです。
ガーデニングに凝られる方も結構いらっしゃいます。
自然の緑がある住まいは、リフレッシュできますね。
・建物の形の工夫で、人に見られないウッドデッキやバルコニーも可能
ロケーションがそれほど良くない場所でも、建物の形をL型やコの字型などにすることによって通行人や隣人から見られない囲われた庭やバルコニーも作ることも可能です。
そうすると平日以外も休日は家族でウッドデッキやテラスでバーベキューなど気兼ねなく楽しむことができます。
・畳コーナーなどくつろぎの空間の間取りも有効
少し和風な部屋があると少しリフレッシュできます。
畳コーナーや小上がりで、ゴロゴロ休憩が出来る部屋の間取りも良いかもしれません。
「ちょっと休んだつもりが」(笑)
・ストレッチ出来る部屋もあるとリフレッシュできる
在宅勤務の仕事はデスクワークが中心ですので、休憩中に体が動かせるとリフレッシュ出来ます。
ちょっとしたストレッチやトレーニングできる空間をリビングの一角や2階のホールに作るのも良いかもしれません。
ヨガや瞑想できるスペースなど、趣味に合わせた間取りの注文住宅も楽しいかもしれません。
4,テレワークのメリットを生かす間取りを
テレワークの大きなメリットして、家族と一緒に過ごす時間が増えたことではないでしょうか。
・毎日の夕食を家族と楽しく過ごせる空間に
欧州では平日の夕食を家族で、一緒に食べるのが一般的と言われています。(食べる前にお祈りしている映画も良く見ますよね。)
家族とその日の出来事などの会話をしながら楽しく長く食事が出来るよう、ダイニングは飾りつけをして、リビングとは切り離した間取りが多く見られます。
その為、日本のようにテレビは置かないようです。
・家族と楽しめるダイニングや小上がり
日本でも、テレビが見えない位置にダイニングを作るのも良いかもしれません。
「和風モダンな小上がり」や「堀こたつのある畳を敷いたダイニング」の間取りの家を建築したことがありました。
日本らしい柔らかなダイニングを作るのも一つかもしれません。
・ボルタリング、卓球、カラオケなど遊べる空間を作るのも一つ
お子様のいる家庭なら、リフレッシュもかねて家族で遊べる空間を作るのも良いかもしれません。
飲み会も少なったことですので、家族でカラオケが出来るリビングやオーディオルームなど防音された部屋を作るのも良いかもしれません。
以前、ボルダリングできる壁や卓球台を置けるスペースのあるLDKの間取り設計を行ったことがありました。
自分たちの趣味に合わせて楽しく過ごせる部屋を作るもの良いかと思います。
未来の金メダリストが生まれるかもしれないですね。
5,継続させるコロナ対策の間取り
・コロナとの共存共生(ウィズコロナ)
新型コロナは現在は収束してきていますが、インフルエンザと同じく共存共生してゆくのではないかと言われています。
そのためにはコロナ対策をした間取りの設計も継続しておかなければなりません。
・注文住宅のコロナ感染対策の設計
新型コロナ後に家づくりが変化しました。
代表的な失敗後悔しない間取り対策を紹介します。
1,玄関近くに手洗いできる洗面台
新型コロナ感染対策として、手洗いうがいが大切です。
玄関そばに洗面所もしくは洗面台を設置すれば、帰宅後すぐに手洗いのできるので、家の奥までウィルスを持ち込むリスクが減ります。
2,玄関先に宅配ボックス
外出を控えると、インターネットを利用して買い物する機会が増えます。
受け取りの際に、宅配ドライバーさんとの接触が少なくなればお互い感染対策になります。
ちなみに雪の降る北海道では置き配は少し厳しい感じがします。
3,玄関そばにパントリーやファミリークロゼットも有効
コロナ感染拡大になると、買い物に行く回数を減らすことも有効なので、買い置きが出来る大型の食品庫(パントリー)は役に立ちます。
パントリーの位置は玄関そばだと帰宅してすぐ買い物の荷物を入れて置けるので感染予防になります。
また同じく、ファミリークロゼットも玄関そばに設置するのも、帰宅してすぐシャワーを浴びたあとに着替えたりできるので予防効果があります。
また自分の部屋まで行って着替える必要がないので、すぐリビングでくつろぐことができるメリットもあります。
6,最後に
毎日、通勤しなくてよいテレワークは働く側にとってもメリットがあります。
ワークスペースを快適にし、家族と楽しく過ごせる家が建てられれば、素敵な暮らしが出来るかと思います。
リフレッシュできる間取りは、ご自分の趣味や好みを設計士に伝えて考えもらうのも一つです。
(私もプランのお手伝いもしております。→CMでした(笑))
このあと、今回の内容に関する過去のブログも載せておきますので、ご覧いただければと存じます。
最後までお読みいただき感謝いたします。
あなたの住まいがより良くなり、楽しく幸せに暮らせますように。
*ライフホーム設計の今回に関係する過去のブログのご案内
カウンター上の電源コードをすっきりさせるには
欧米のダイニングの間取りとは
ワークカウンターのある間取り
失敗しないコロナ感染対策の間取りとは
たのしいダイニングキッチンの作り方
健康的な家づくりも大切
ストレスを少なくする間取り設計とは
防音効果の高い部屋には界壁を作る
くつろげる和風モダンな家造り
地盤の良い土地の探し方
一人暮らしの家のテレワークの部屋の場所は
ここから設計事務所のCMです。
・ブログを書いている設計士の紹介
田中昭臣(たなかあきおみ)1級建築士、宅地建物取引士
建築設計事務所「ライフホーム設計」代表
*注文住宅の主としたハウスメーカーで設計を経験し独立。
(建築実績100棟以上、現在も月に2,3棟の設計業務に関わる)
貴方の想いをカタチに、一緒に作る住マイルな住まいを目指しております。
詳しいプロフィールはコチラ
・北海道札幌の設計事務所「ライフホーム設計」のこと
あなたの「思い」を「かたち」に「一緒に作る」注文住宅。
対話を大切し、住みやすい間取りのオシャレなデザイン住宅を作ります。
北海道の札幌市近郊のの一戸建て、新築、建て替えの平屋建て、二世帯住宅など注文住宅の間取りのお悩みは、「ライフホーム設計」で個別相談を!(初回相談は無料)
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