3月の中ころ、所用で東京に行くことがあったので、行く先々の有名な建物を見てきました。
壊されてゆく北海道の建物と違って、横浜の建物は保存されていました。
目次
1,神奈川県庁本庁舎(通称、キングの塔)
2,横浜開港資料館旧館(旧英国総領事館)
3,横浜税関本関庁舎(クイーンの塔)
4,長く愛される横浜の建物、壊される北海道百年記念塔
1,神奈川県庁本庁舎(通称、キングの塔)
・塔のある建物
神奈川県横浜市にある神奈川県庁本庁舎を見学してきました。
地上5階、地下1階の鉄骨鉄筋コンクリート構造の建物で1928年に建築されたので、今年で95年になります。
中央に塔がある建物で、通称「キングの塔」と呼ばれています。
横浜には、この「キングの塔」のほか、横浜税関「クイーンの塔」、開港記念会館「ジャックの塔」とトランプになぞられた名称の建物がありこれらは「横浜三塔」と呼ばれいます。
この建物の設計者の小尾嘉郎さんは、この建物が入港船の目印になるように、五重塔をモチーフに和洋折衷の外観デザインにしたといわれています。
・ライトの設計を取り入れた外観
外壁は、大谷石とタイルの組み合わせたデザインが基本になっています。
これは当時に人気だったフランク・ロイド・ライトが設計した旧帝国ホテルの外観と同じ手法です。
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当時はやったアールデコのデザイン
建物は、当時流行していた直線と幾何学模様が特長のアールデコのデザインをいたるところに取り入れられていました。
階段部分に装飾灯があります。
案内文に「フランク・ロイド・ライトの帝国ホテルのものに類似しています」「平等院鳳凰堂のものに似ています」と書かれています。
質問を受けることが多かったのかもしれませんね。
2,横浜開港資料館旧館(旧英国総領事館)
神奈川県庁本庁舎の向かいに横浜開港資料館旧館(旧英国総領事館)があります。
1931年にできた鉄筋コンクリート3階建ての建物です。
先ほどの神奈川県庁本庁舎から3年後にできた建物になります。
県庁のすぐそばにイギリスの総領事館が建てれたのも、貿易上の重要な関係があったことがわかりますね。
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特長的な玄関ポーチの吹き抜け
玄関のポーチの上が2階まで吹き抜けになっています。
石造りの風の外観に、2本の柱が特長的です。
写真には写っていませんでしたが、3階部分の窓は半円形になっています。
神奈川県庁本庁舎から見た外観になります。
こちらは3階部分が円形の窓になっています。
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落ち着いた内部
威厳に満ちた外観と違って、内部は落ち着いたシンプルに装飾されていました。
玄関上のアイアンワークは当時の流行りかもしれません。
3,横浜税関本関庁舎(クイーンの塔)
すぐそばに、「横浜三塔」のひとつ横浜税関本関庁舎(横浜税関、クイーンの塔)があります。
キングの神奈川県庁本庁舎より6年後の1934年に完成した建物で、塔の高さはそれより2m高い51mになっています。
塔の上部がドーム型になっているのも特長です。
ちなみに、もうひとつのジャックの塔の横浜市開港記念会館は現在、老朽化に伴う保存改修工事のため令和6年3月まで休館になっていました。
4,長く愛される横浜の建物、壊される北海道百年記念塔
私の住む北海道では、建物に塔のある建築物は札幌の時計台がありますが、規模が違います。(時計塔ではありませんね。)
このほか北海道百年記念塔がありますが、住民の反対運動もむなしく、今まさに解体されています。
歴史的な建物を保存する横浜と、古くなったら壊してしまう北海道は残念ながら文化や考え方が違うのかもしれませんね。
横浜は保存したうえに利用しているところが素晴らしいと感じました。
近くの古い建物でも保存するため休館しますというチラシが配られていました。
横浜では歴史的な建物を残す意義や精神が、イギリスなどヨーロッパから伝わったのかもしれませんね。
次回は「有名な建物を見学してきました。東京編」に続きます。
また過去の書いた関連ブログが下のページにございますので、よろしかったらどうぞ。
今回のブログの関連ブログ
・有名な建築を見学しました、パート2。
・キングの棟が類似したといわれる建物
・東北の近代建築も解体予定だそうです。
・横浜と同じく現役で使われている東京のデパート
・欧米と日本では住まいの設計の考え方が違う
・長く住む家を建てるには構造が大事
・有名な建築を見学しました、最終回のパート3。
・長く愛されるには配色も大事
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