防犯対策が出来る安全な住まいのブログです。
住まいの防犯は、「侵入されやすい場所で防ぐ」「心理面で防ぐ」「間取りで防ぐ」の3つで対策します。
2階リビングの間取りをはじめ、住まいの弱点を知り未然に防ぐようにします。
それでは、それぞれの項目を詳しく説明してゆきます。
目次
1,2階リビングの防犯のデメリットは
2,侵入する部分で盗難を防ぐ
(1)窓からの侵入が一番多い
(2)玄関ドア、勝手口を防ぐ
2,間取りで防犯対策をする
3,心理面で防犯対策をする
(1)侵入が厳しいと思わせる
(2)外回りをキレイにする
4,最後に
1,2階リビングの防犯のデメリットは
2階リビングにいると、1階の様子が分かりづらい
2階リビングは、通行人などの視線などが気にならないメリットがある反面、昼間、2階にいると1階の様子が分かりずらいデメリットがあります。
逆に、2階寝室の間取りは、夜間、1階の様子が分かりづらくなります。
2,侵入する部分で盗難を防ぐ
(1)窓からの侵入が一番多い
警視庁の統計によると、泥棒が侵入する半数以上が「窓」からだそうです。
閉め忘れた窓からの侵入も多いようです。
警視庁 平成30年中の住宅対象侵入窃盗の発生状況より
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/kurashi/higai/akisu/ppiking_house.html
小さい窓も狙われる
トイレなどの小さい窓も、開けておくと狙われます。
以前、お施主さんが引き渡し直後に、オートロックの玄関ドアのカギを、家の中に忘れて締め出されたことがありました。
トイレの窓が幸い?開いてたので、現場にいた一番小柄な人をみんなで持ち上げて、家の中に入れた経験があります。
ということは、小窓は開いてると簡単に侵入できるということなのです。
対策には、防犯ガラスが有効
泥棒は、5分以上侵入にかかると、あきらめるデータがあります。
防犯ガラスや防犯フィルムを使った窓は、泥棒が侵入するのに時間がかかる為、入りやすい1階に使うと効果的です。
なお、後から張る防犯フィルムは、室内側に貼りますが、防犯ガラスは、ガラスとガラスの間に貼ります。(複層合わせガラスの場合)
その為、防犯ガラスの方が、剥がれずらく長持ちします。
AGC(旧旭硝子) https://www.asahiglassplaza.net/products/reglass/secure/
2階バルコニーにも防犯ガラスを
2階のバルコニーは、1階の庭と違って、通行人などから覗かれずらく、注文住宅でも人気があります。
バルコニーがある間取りは、防犯ガラスは1階だけでなく、そこに面する部分も使用しべきです。
「泥棒は上がってこないのでは」と思われますが、バルコニーは狙われやすい場所です。
2階リビングは、1階に子供部屋や寝室の間取りが多く、夜間は、2階は無人になる為、侵入しやすくなります。
面格子も危ない
北海道では引き違い窓をあまり付けない(気密性が低い)ので、面格子は馴染みがないかもしれません。
窓の外に面格子という窓の柵(さく)を取り付けて、防犯性を高めるものがあります。
ただ、これもネジで外側から付けるため、外すことは容易なので、面格子も時間をかければ開けられるので万全ではありません。
泥棒は、東南(とうなん盗難)からやってくる(笑)
(2)玄関ドア、勝手口を防ぐ
玄関ドアは防犯対策されたものを。
玄関ドアはピッキング対策や2ロックの鍵など防犯性能が求められます。
リクシル玄関ドア https://www.lixil.co.jp/lineup/entrance/giesta/feature/security/
勝手口の鍵も大切
間取りで、1階に勝手口がある場合(車庫やカーポートへの出入り口を含む)も、防犯対策を忘れてはなりません。
勝手口で多く利用されているのが、窓サッシのテラスドアや勝手口ドアです。
こちらを利用される場合は、2ロックのピッキング防止の鍵を付ける方が後悔失敗しません。
勝手口のお勧めは、アパート用の玄関ドア
勝手口ドアとして、私がお勧めしているのは、アパート用の玄関ドアです。
窓サッシのドアは、ガラス面が多く、割って侵入が出来ます。
玄関ドアは、ガラス面がないので、割られて侵入されることがなく、サッシより安全です。
値段もサッシより少し高いですが、アパート用は住宅用と比べて安価です。
LIXILアパートドア https://www.lixil.co.jp/lineup/entrance/lijero/
玄関ドアと勝手口のドアのカギは同じものを
ちなみに、玄関ドアと勝手口のドアのカギは同じものにするのがポイントです。
違うカギを2つ持って歩かなくてすみます。
玄関ドアを選ぶ際に、家を建てる住宅ハウスメーカーや工務店さんに頼めば、対応してくれます。
玄関マットや植木鉢の下に、予備の玄関のカギを入れておくと、泥棒を「WELCOME]してしまいます(笑)
2,間取りで防犯対策をする
玄関や勝手口が道路などから見えずらい間取りは、泥棒に狙われやすい。
玄関が正面に見える位置にあるのを好まない方は、案外多いものです。
ただ、玄関の位置が、通りから見えずらい場所は、泥棒も隠れやすいので狙われやすくなります。
設計で死角になりづらい対策が必要になります。
死角になりづらい位置に侵入されない工夫も大切
死角になりやすい位置に窓や勝手口があり、泥棒の不安や心配な場合は、柵や門扉などで侵入させないようにします。
ただし、その柵や門扉が、逆に死角にならないようにすることも大切です。
また、侵入されそうな場所に、音の鳴る砂利、センサー付きの防犯灯(ライト)、防犯カメラなど設置すると防犯に強い家になります。
門扉や柵も、見通しが良いほうが死角になりづらい
リクシル門扉 https://www.lixil.co.jp/lineup/gate_fence/gate_open/
落とし穴も効果的?(笑)
3,心理面で防犯対策をする
(1)侵入が厳しいと思わせる
防犯カメラやホームセキュリティ(警備会社)を利用する
泥棒は防犯の意識の低い家を狙ってきます。
逆に、防犯システムを設置するホームセキュリティや警備会社と契約している家は、防犯意識が高いと感じて、狙わないとも言われています。(油断大敵ですが)
その為、目につくところに防犯装置が設置されているマーク(シール)があるだけでも、狙われづらいと言います。
防犯カメラも、心理的に侵入する家の対象から外れるかもしれません。
高価なのでダミーカメラを設置する方法もあります。
近所の人に「うちのはダミーカメラなのよ」と言うと、泥棒が噂話を聞いてるかもしれませんので気を付けたほうが良いでしょう。
ちなみに、泥棒と鉢合わせしてしまったら
大声を出すが基本。(でも出るかなあ)
在宅中を狙った居空きや就寝中の忍び込みというのが、増えてきているそうです。
不審者に気づいたら、「大声を出す」「すぐに外へ出る」というのが基本だそうです。
でも2階リビングにいて、1階に不審者がいたことに気づいても、1階を通らないと外へ逃げれません。
(2階玄関なら別ですが)
バルコニーに出て助けを呼ぶのも、道路に面した間取りでないと、気付いてくれないかもしれませんね。
また、声が恐怖で出ないかもしれませんね。
友人の話
友人が学生の頃、夏休み一人で家にいたら、泥棒と鉢合わせになったことがあったそうです。
その瞬間、びっくりして体が動かず、声も出すことも出来なかったそうです。
ちなみに、数秒間、泥棒も動きが止まったそうで、何も言わずに、そそくさと出て行ったそうです。
(強盗でなくて、よかったとのこと)
火災警報器を利用する
私が思いついたのは、家の火災報知器を鳴らすのが良いかなと思います。
電池切れを確認する「押しボタン」などがありますので、それを鳴らし続けながら、警察に通報するのが良いのではないかと思います。
結構、大きな音(ブザー)が鳴りますので、逃げるのではないでしょうか。
電池切れしていないかの確認もかねて、一度試しに鳴らしてみてはいかがでしょうか。
(家庭用火災報知器は平成20年から設置義務付けなので、そろそろ交換時期です。)
何故そのアイデアが出たかは、メルマガに書いておきます。
パナソニック https://www2.panasonic.biz/ls/densetsu/ha/residential-fire-alarm/
日本の有名な泥棒が乗るクルマ
閑話休題
(2)外回りをキレイにする
道路から見える部分は整理整頓が原則
泥棒が狙うのは、玄関前がごちゃごちゃして、片付いていない家だそうです。
油断があると思われるそうです。
狙われない為には、道路から見える部分は整理整頓しておくのが得策です。
置き配を狙った犯罪には宅配ボックス
整理整頓できる収納を設けるのも良いかもしれません。
また、新型コロナで増えた「置き配」を狙った犯罪には、宅配ボックスを取り付けるのも良いかもしれません。
注文住宅を建てる際は、外に放置されそうなものは、見えなくさせる間取りに
私の住む札幌では冬期間、雪かき道具や子供の雪遊び道具(ミニスキーやそりなど)などが玄関前に並びます。
これらを、道路から見えないようにする設計が最近は人気があります。
玄関近くに、それらを入れる物置や目隠しの壁を付けます。
また、外部の物置ではなくて、室内のシューズクロークなどに置けるスペースを付ける間取りも増えてきました。
外に物を置かないので、家の周りがスッキリします。
注文住宅で家を建てる際、外に出しっぱなしになりそうなものは、収納できる間取りにすると防犯にも役立ちます。
防犯目線で見直しを
「うちは泥棒に狙われにくい」という油断した家が危ないと言われています。
泥棒の目で、住まいを見直すのも良いかもしれません。
また、第三者の視線で、間取りなどを見てもらうのも良いかもしれません。
(当設計事務所でも、間取りのセカンドオピニオンサービスも行っています。←ちゃっかり宣伝(笑))
4,最後に
長文のブログを、最後までお読みいただきありがとうございました。
防犯対策製品や間取り設計、心理面を利用するなどいろいろな防犯対策が出来るかと思います。
防犯対策の過去のブログを、この下に付けておきますので、そちらもお時間がありましたらお読みいただければと存じます。
皆様の住まいが、より良くなり、楽しく幸せに暮らせますように。
*ライフホーム設計の設計士が書く、防犯のブログもどうぞ
盗難に遭わない玄関ドアの鍵の保管とは
死角を利用した間取り
意外と便利、2階玄関の家
3階建ては防犯対策はもっと大切
ITが進めば遠隔監視やAIによるセキュリティ対策が出来る
ひとつ前の2階リビングのブログを読み返す。
このブログの続き、2階リビングの最終回
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田中昭臣(たなかあきおみ)1級建築士、宅地建物取引士
建築設計事務所「ライフホーム設計」代表
*注文住宅の主としたハウスメーカーで設計を経験し独立。
(建築実績100棟以上、現在も月に2,3棟の設計業務に関わる)
貴方の想いをカタチに、一緒に作る住マイルな住まいを目指しております。
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