今日は冬至です。

北海道では西日を、積極的に取り入れた間取りは多いです。

冬に長く太陽の日差しを入れて、少しでも暖かくしたいところです。

 

温暖地は、西日を避ける間取り。

 

住まいの設計するのに、寒冷地以外は、夏の西日を入れない間取りの、設計が多いと思います。

理由は、夏は夕方に入ってくる西日を取り入れると、室温が上がって、住みずらいからです。

その為、寝苦しい、体力的に辛い、食べ物が腐る、

冷房代がかかるなど、避けるため西日を入れないよう、設計されています。

 

北海道は、西日を取り込むプランが多い。

 

逆に、北海道は、夏より厳しい冬を快適にする設計になります。

間取りも、明るい暖かい西日を積極的に入れるプランにしていました。

西日、海に沈む太陽

窓の断熱性能アップで、間取りも変わってきた。

 

建物から一番に熱の出入りするのは、窓(サッシ)です。

北海道では、窓の断熱性能が上がってきたので、逆に、太陽の熱を取り入れることから、建物の熱を逃がさないという考えに少し変わりました。

 

窓ガラスの断熱は、日本は遅れています。

 

日本は、窓ガラスの国で決めている断熱基準は、世界の中でも最低レベルです。

北欧の国と比べれば、倍くらい基準が違う国もあります。

北海道で当たり前の、樹脂サッシも日本全体では7%ですが、ほかの先進国は60%以上あります。

樹脂サッシは、アルミサッシより、熱の伝わりずらさが1000倍違うと、言われています。

 

本州では、樹脂サッシはかなり高い

 

北海道と本州では、同じ大きさの樹脂サッシの値段が、2倍から3倍違うことがあります。

以前、札幌の方が、東京に建築する設計をしたのですが、樹脂サッシの見積もりを取って、びっくりした経験があります。

北海道で買って、フェリーで運んだ方がまだ安かったです。

(もちろん、サッシメーカーでは売ってくれませんでしたが。)

 

高断熱仕様の窓ガラス

LIXIL 窓まわり https://www.lixil.co.jp/lineup/window/




窓ガラスも高性能のものが出てきている。

 

北海道ではまだ標準ではありませんが、トリプルガラス(3重のガラス)も増えてきています。

メーカーでも、5枚ガラスのものも出てきています。

こちらだと、日本の断熱基準の5倍くらいはあります。

熱は入っても来なければ、出てもいかない壁のような窓になります。

 

サッシも使い分ける設計

住宅の大きな窓

 

北海道では、1階より、2階や3階の方が、陽当たりが良く暖かい部屋が作れます。

そこで、陽の温かさが取れる窓は、熱が取り入れられるサッシを使い、日当たりの悪い窓は、熱の逃げずらいサッシを使うと効果的かもしれません。

(これは、サッシメーカーの人から聞いた話ではあります。)

本州では、逆の使い方になるかと思います。

そうすると、西に景色の良い土地だと、温暖地でも大きな窓が設置できますね。

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田中昭臣(たなかあきおみ)1級建築士、宅地建物取引士

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