大学の、設計の授業の際、「映画で、海外と日本の建築の違いについて、気を付けて見てみよう」と言う話がありました。
「アメリカ映画を見ると、それぞれのベットルーム(寝室)の横に、家族の人数の分だけシャワールームがある。日本は、家にお風呂は一つだから、アメリカは豊かな国だよなあ。」なんて教授は話をしていました。
海外の間取りでは、方位はあまり気にしない
1,欧米では玄関(エントランス)のそばに、まずリビングルーム
日本の間取りでは、太陽の日を入れることを考えて、リビングを南側に持ってきます。
でも、欧米の映画だと、玄関を入って、すぐに近くにリビングがあります。
日本のように、北向きに道路があると、玄関が北側で、廊下を通って、南側のリビングに行くのプランは少ないのです。
奥に持ってくるリビングは、来客用と家族用に分ける場合のみです。
玄関の近くに、リビングがあると、家族同士の顔を合わせやすいメリットがあります。
家族とのコミュニケーションを大切にする考え方ですね。
2,間取り図も、日本は方位の南が下で、欧米は玄関を下にして描く。
ちなみに間取り図も、日本は北側を図面の上にして、描いてゆきます。
欧米の図面を見ると、玄関から入ってからの動線を中心に見るため、用紙の下が玄関が基本となるようです。
方位はあまり関係ないようです。
日本では、店舗併用住宅以外(店舗設計などは、お客さんの動線優先です)南が上になる図面はあまり見かけません。
3,日本では、北側に小さな窓が並ぶが、欧米では北側道路でも大きな窓が並ぶ。
日本では、南側にリビングや個室を持ってくる為、北側に洗面などが来るので、窓が南が大きく、北が小さくなることが多いです。
北側道路の場合、小さい窓が道路側に並ぶことは珍しくありません。
欧米では、玄関の横が、リビングなので北側道路であっても、道路面に比較的大きな窓を付けています。
その為、外観の窓のバランスが良く、デザインが良いのは、欧米になるかもしれません。
4,日本では個性的な外観。欧米では万人受けするシンプルな外観
欧米では、築年数が100年以上のものが多く、中古市場が活発で、新築より内装をよくしている中古の方が高いのが普通です。
とくにアメリカでは、所得に合わせて移り住んでゆくので、道路からの外観を気にします。
その為、売ることを考えて、飽きの来ないシンプルなデザインが多くなります。
日本は、建築の法律が頻繁に変わり、お金をかけて建てても、売る時に現行の法律に合わずないので直すのにお金もかかります。
築年数が経っているだけで、木造住宅は高く売れない為、中古住宅は人気があまりありません。
その為、売ることを考えて、外観デザインすることは少ないかもしれません。
災害が多いから、基準が変わるのは仕方無いのでしょうが、長く住める建物が増えてくると、日本も外観のデザインが変わってくるかもしれませんね。
その2、に続きます。
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パート3もあります。
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最後まで、お読みいただきありがとうございます。
皆様の住まいが、より良くなり、楽しく幸せに暮らせますように。
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田中昭臣(たなかあきおみ)1級建築士、宅地建物取引士
建築設計事務所「ライフホーム設計」代表
間取りの悩みをスピード解決する「住マイル設計士」
*注文住宅の主としたハウスメーカーで営業設計を経験し独立。
「一級建築士としての建築知識」と「税金や融資、登記や不動産の知識」も併せ持つ設計士です。
貴方の想いをカタチに、一緒に作る住マイルな住まいを目指しております。
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