ペットは、現在、室内で家族と一緒に暮らすようになってきました。
昔は、犬は外で飼って、猫は放し飼いが、普通でした。
家の中は、犬にとって、昔、巣穴で暮らしていたので、安心感があるようです。
また、都会で暮らす猫にとっても、交通事故にあわずにすむので、安心かもしれません。
今回は、室内で飼う場合の、住まい間取りのポイントを、以前に建てた例もご紹介しながら、書いてゆきたいと思います。
1,注文住宅での間取りのポイント
犬は、外部の人が見えない部屋に。
犬は、縄張り意識が高く、家族以外の人に対して、警戒する習性があります。
その為、犬にとって、玄関そばや、車や道路の通行人の見える部屋は、ストレスが溜まりやすいです。
また、住む人にとっても、警戒して吠える声で、近隣トラブルなりかねません。
ワンちゃんを通行人が見えず、気にならない空間にする、間取り作りが大切です。
リビングが、道路側に向く間取りでも、犬の目線からは、外部が見えない窓の位置にすることが大切です。
猫は、外部が見えるのが好き
犬と違い、猫は、外を見たり、日向ぼっこが好きです。
道路側の出窓などにするのも良いかもしれません。
犬は、庭やバルコニーの位置も大切。
庭も、犬と遊ぶことを考えるなら、通行人が見ない配置の設計が、望ましいです。
以前の設計では、建物を道路側に寄せた配置計画を行いました。
また、バルコニーやベランダ、屋上も、,通行している人が見えない配慮が必要です。
道路面に向けなければならない場合は、フェンスや縦格子など見える形状ではなく、目隠しできるパネルや、コンクリート手摺などが、望ましいです。
また、広いバルコニーの場合は、万が一のことを考えて、飛び越えられない手摺の高さにすることも大切です。
以前、コンクリート手摺で、高めの壁のようにして、犬の目線より高い位置に、光を入れるスリットを付けたことがありました。
2,ペットと人間のプライベート空間を分ける
犬や猫も安心して逃げ込める空間があると安心して暮らすことが出来ます。
ワンちゃんは、リビングのような人が居るスペースに、サークルとハウスがあると、安心のようです。
仕事部屋、危険なものがある部屋に入らせない時は、扉の開き勝手が大切。
家で仕事をしたり、趣味や危険なものがある空間には、入って欲しくないと思います。
その場合、ドアなどで入られないようにしますが、簡単に押して開けられない向きにします。
レバーハンドルはペットも開けやすい
また、大型犬は、レバーハンドルだと、押し下げる力があります。
その場合、プッシュプルや握り玉タイプのものに変える方が良いです。
参考、ハンドルレバーの種類
パナソニック
https://sumai.panasonic.jp/interior/door/knowledge/index.html?id=hirakido
樹脂サッシのドアハンドルは開けずらい
防音を兼ねて、樹脂サッシのテラスドア(出入りできる窓)を、採用された方もいらっしゃいました。
気密性が良いので音が漏れずらく、ハンドルも重たいので小型犬ではほぼ開きません。
北海道以外ではアルミドアが多いので、そちらでも良いのかもしれません。
すぐ開けられてしまう場合は、鍵も考えたほうが良いかもしれません。
かわいいレバーハンドルはいろんなメーカーで売っています。
キッチンは、腰高さのドアで区切る。
火や刃物、食べてはいけないものがあるキッチンは、ペットには入って欲しくない空間です。
対面キッチンなどの場合は、キッチンの高さ位にあわせた扉を設置すると、部屋も狭く感じません。
階段の形状や勾配も配慮
階段は滑りやすく、落ちやすい場所です。
直線階段や、蹴込みのないオープン階段などは、避けたほうが無難です。
以前、親戚の家で、回り階段で大けがしたワンちゃんもいました。
勾配も緩やかなのが望ましいです。
スペースに余裕があるのなら、踊り場のある階段が、理想的です。
猫のトイレの位置
猫のおしっこは、臭いがきついので、来客が多い家は、リビングや食堂近くからは離したほうが良いです。
洗面、トイレなどに、ニャンちゃん用トイレを付ける場合は、ペット用ドアが良いかと思います。
ほかの部屋に、臭いが行かない換気計画も大切です。
玄関から外に飛び出させない
ペットたちが、玄関から突然飛び出して、事故に遭わないような対策が必要です。
昔、北海道では、玄関とホールの間に、風除戸を付けていましたが、最近は建物も暖かくなったので、ほとんどつけなくなりました。
ペットのいる家庭では、出て行く防止策としては有効かと思われます。
風除室でも良いかもしれません。
特に、玄関からすぐに道路の場合は、どちらかを付けておいた方が安全です。
家を建てられたい方の打合せで、ご自宅に伺うことも多いのですが、結構、ワンちゃん、ニャンちゃんを飼われている方は多いです。
打合せの際、午前中、猫ちゃんのいる家で、午後からワンちゃんのいる家などの場合、ファブリーズ使ったりしていました。(笑)
「ペットと安心して、楽しく暮らせる住まいの設計、2~内装、設備編」へ続きます。
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