東京に住んでいる設計事務所の友人と、アメリカの雑誌で「日本の庭ランキング」で第4位の「山本亭」を見てきました。
こちらは、大正時代に建築された和風の邸宅に、昭和初期にかけて洋風に増改築された和洋折衷の建物です。
純和風から洋風にリフォームされた大正建築住宅
当時としては、新しかったガラス戸の廊下に増改築(リフォーム)
山本亭は、1922年(大正12年)書院作りの古風な和風様式で、新築されました。
その後、洋風の増改築が、1933年(昭和8年)にかけてされたようです。
個人住宅とすると、かなり大きい建物です。
和室と庭の間の廊下に、ガラス戸を巡らされていて、外の景色が楽しめる設計になっています。
板ガラスが世界で工業化され始めたのが、1900年に入ってからですので、当時としては目新しかったのかもしれません。
ガラスの枠の取り方や欄間部分(窓ガラス建具の上部)も、和風の庭にあってて良いですね。
洋間は、昭和初期のデザイン
和室ばかりの間取りに、唯一の洋間があります。
和室ばかりの間取りの中に、洋間が1部屋あります。
天井が高く、マントルピースがあり、ステンドガラスなど昭和初期に流行ったデザインの設計です。
レトロな感じで良いですね。
お客様用の部屋と書いてありましたので、応接間のように使われていたと思われます。
大正から昭和初期の富裕層が住まわれた家の感じがします。
(当時はハイカラな家と呼ばれていたのでは)
玄関横に、洋間があります。
外観ですが、和風と洋風のギャップはありますが、当時としては、目を引いのだと思われます。
玄関の床は、黒玉石が敷き詰められています。
格子の玄関戸とあいまって、ノスタルジックで良いですね。
敷地の入り口に、お城で見られる長屋門
山本亭に長屋門があります。
長屋門とは、お城や武家屋敷の表門に見られるもので、門番の部屋などがくっついた門です。
住宅では珍しかもしれません。
建物様式も、和洋折衷になっています。
きっと、母屋の洋間に合わせて作られたのでしょうね。
中廊下に天窓(トップライト)
陽の入りずらい、中廊下には、トップライトが設けられていました。
前のコルビジェの西洋美術館のトップライトとは違った、趣がありますね。
庭は、純和風
庭は、純和風です。
この庭以外は、ほとんど名前の知られた有名な庭園ですので、個人宅が人気なのはすごいことです。
畳の部屋から、座って眺められる綺麗に整えられた庭というのは、日本人でも何か落ち着く感じで良いです。
北海道札幌には、有名な和風庭園がないので、庭好きの外国のの方が来られたら、内地(本州)まで連れてこないとなりませんね。
山本亭は「 東京都葛飾区柴又7-19-32」にあります。
まとめに入る前に
ちょっとお休み
木田建業の方と、お会いすることが出来ました。
1年ほど前、函館の名所を数多く作った木田建業のことをブログで書きました。
今回の東京の出張の際に、お知り合いになったY様と一緒に、木田建業に深くか関わったK様と、ようやくお会いすることが出来ました。
とても気さくな、温かい方でした。
お陰さまで、楽しい時間を過ごすことが出来ました。
K様は、コルビジェのお弟子さんの建築家の方とも、深く縁のある方でした。
K様、Y様、大変ありがとうございました。
神田明神には、お礼に行ってきました。
閑話休題
まとめ
家を建てる際には、いろいろな建物を見て回りましょう。
ル・コルビジェの西洋美術館と山本亭は、同じ日に見ました。
近代的で直線的な美術館と、古き昭和の家と、まったく違う様式の建物でした。
設計に携わる者にとっては、色々な建物を見てみるのは、知識が増えて良いことだと思っています。
コルビジェも日本に来た際には、日本の建築を、時間の許す限り、数多く見て回られたそうです。
これから注文住宅を建てることを検討されている方にも、実際にいろいろな住まいを見て回ることをお勧めします。
散歩がてら、戸建て住宅を数多く見てまわると、自分の気に入った外観のデザインが見つかるかもしれません。
気に入った家を、設計士に伝えると、お施主様の住宅のイメージが分かりますから、理想の家になりやすくなります。
建物を見るポイントは
雑誌だけでなく、実際の建物をご覧なられることをお勧めします。
写真は、広角レンズなどによって実物と違って見えることが多いからです。
また住宅展示場より、住宅地の一般的な建物の方が、沢山みられて良いです。
郊外の住宅地で建築されるなら郊外の住宅地を、街中の3階建てなら街中を中心に見るのも、参考になりやすいです。
最後までブログお読みいただきありがとうございました。
皆様の住まいが、より良くなり、楽しく幸せに暮らせますように。
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山本亭の外観
・ブログを書いている設計士の紹介
田中昭臣(たなかあきおみ)1級建築士、宅地建物取引士
建築設計事務所「ライフホーム設計」代表
*注文住宅の主としたハウスメーカーで設計を経験し独立。
(建築実績100棟以上、現在も月に2,3棟の設計業務に関わる)
貴方の想いをカタチに、一緒に作る住マイルな住まいを目指しております。
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