2020年10月ですが、北海道札幌では一般住宅の売り土地があまり無い状況です。
札幌で長年、注文住宅に携わっていますが、これだけないのも初めての気がします。
今までは、市内の土地が無くなってくると、郊外に大型の新興住宅地が造成されたり、札幌市自体でも区画整理などで宅地造成していました。
現在は、あまり宅地造成されていないのも不足の原因かもしれませんね。
その為か、土地の価格も上がっている感じがします。
先日、不動産会社の方に聞いたら、売り主さんの付けた土地の価格のまま、値引きなしでも売れている状況だと言っていました。
予算に合う土地が無いので、北広島市や江別市など札幌市外の土地で注文住宅が増えているとのことでした。
土地探しのコツ
現在はインターネットで探す
建て替えや親の土地を借りたりするケースを除き、注文住宅で家を建てる際、土地を探さなければなりません。
土地の情報は、以前(10年以上前)は、住宅業者が「レインズ(指定流通機構)」という国の指定を受けたシステムからデータを引き出して、お客様にお渡ししていました。
ただ、レインズはネット情報サイト(アットホーム、SUUMO(スーモ))などと、最近はあまり差が無くなってきました。
その為、一般の方とハウスメーカーや工務店の持っている土地情報は大きな差が無くなりました。
不動産会社は、まず自社サイトに土地情報を出す。
土地の売買する際、土地を売る人も買う人も、不動産会社に一定の仲介手数料を支払います。
(手数料は上限があり、それを超えてはいけないことになっています。)
売るのを依頼されたの不動産会社は、自分たちで買う人も見つけられれば、仲介手数料を双方からもらえます。
その為、まず不動産会社は、自社のホームページだけに情報を出すケースがあります。
大手土地情報サイト以外も探す。
その為、大手以外の情報サイトだけでなく、不動産会社のサイトを探すのも有効な手です。
数多く不動産会社がありますので、「探す地域+土地」などの検索で探すのも良いかもしれません。
20年くらい前までは、電柱に不動産会社の「売り土地」{貸家」など張り紙が多く張ってありました。
土地情報をマメにチェックする
以前、建築された方は、不動産会社がネットに出して、10分か15分で見つけられて申し込みされた方がいらっしゃいました。
不動産会社でも驚かれていました。
その方に聞いたら、「たまたまだったんですけど、一日一回はネットで新しいの無いかのチェックはしてました」とお話されていました。
希望の土地の周りをマメにチェックする
また違う話ですが、お住まいの近くに家を建てたくて土地を探されていた方がいらっしゃいました。
3か月以上探しましたが、なかなか希望に合うものがなく「土地も出てこないので今年は家を建てるの諦めます」とお話がありました。
でも一週間もたたないうちに、「家から1分もしないところに、売地の看板があった」と連絡をいただいたこともありました。
まだネットにも出る前の売地でした。
すぐに連絡を入れ、購入することが出来ました。
建てられたい地区を回ってみるのも良いかもしれません。
(ちなみにこの方は、以前ブログに日本橋高島屋「村野藤吾展」へ行くことのきっかけになったエピソードのユーザー様でした。 https://lifehome-sekkei.com/index.php/2019/05/31/design/)
デパートでチェック柄をチェックする(笑)。(チェックが重要です)
良い土地が見つかったら、失敗後悔しないように
土地を契約する前には、住宅メーカーや設計士に必ず相談を
建築するのに困難な土地もあります。
「売地を購入したので、間取りを作ってください」と依頼されて、場所を見るとがけ地や敷地に大きな高低差があったりで、建築費以外で何百万から1千万単位でかかる土地があります。
そのことをお伝えすると「え、そんなにかかるのですか。まったく聞いてませんでした。土地が周りと比べてものすごく安かったんで買ってしまいました。」というケースも意外と多くあります。
また工事車両が入りずらい場所で建築費用が多めにかかったり、私道でガスや水道など引き込めなかったり等、普通の人が見ても分からない場合があります。
不動産会社は土地を売るのが商売で、家を建てる専門ではありません。
建築困難な土地でも「設計士さんと土地に合わせた素敵な家を建ててください」と言われるのがオチです。
良い土地があった場合、建築に携わる技術者(設計士、現場監督)に見てもらう
希望に合う土地があった場合、まずは建築に携わる技術者(設計士、現場監督)に見てもらうのが賢明です。
時間が無い場合でも、グーグルマップなどでも、ある程度は判断できます。
少なくとも土地の契約する前には、建築関係者に見てもらうべきです。
希望の家が建つかのチェックが必要
注文住宅で間取りを考える際、建築基準法の建ぺい率や高さ制限などを守らなければなりません。
でも、初めて家を建てる際には、土地の場所や広さや価格に目がいってしまい、正しい判断がつかないケースがままあります。
第1種低層専用住居専用地域のよもやま話(札幌市編)
これも、よくある話なのですが「第1種低層専用住居専用地域ですが、最高高さ10mまでと言われたので3階建ての間取り作ってください」言われることです。
最高高さ以外の日影規制(軒高制限、7m)や北側斜線制限などで、敷地がよっぽど広くない限り、三階建てはこの用途地域では難しいのです。(札幌市ではそうです。)
SUUMO https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chumon/c_knowhow/hikagekisei/
「でも、不動産会社から10mまで良いと言われた」と粘られる方もいらっしゃいますが、「購入した土地の周りで3階建ての住宅はありますか」と聞くと「そういえば、ありませんね」というケースが結構あります。
第一種低層住宅専用地域は、「低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と都市計画法で定義されています。
日当りを良くする都市計画の場所ですので、高い建物(中高層住宅、3階建て以上)は、ほぼ建築できないような法律が設けられています。
札幌市、土地には色がついている!~用途地域~
https://www.city.sapporo.jp/keikaku/machibon/web3/1-04_2.html
住宅建設費を含めた総資金で、土地の購入を決める
また、土地と建物を含めた総資金がいくらになるかが大事な部分です。
札幌市でも地盤の悪いところなどでは、杭打ち工事など見ておかなければならない場合もあります。
私がお勧めしているのは、先におおよその間取りでの総体資金を出してから、土地を探すやり方です。
総体資金が出ていると、土地にどれくらいのお金が出せるか分かるからです。
土地は購入できたものの、予算が足りなくて(ローンが組めなくて)家が建てられないケースも見てきました。
希望の大きさや仕様の家だと、どれくらいの建築費用がかかるか出しておくのが賢明かと存じます。
(札幌市内及び近郊(北広島、江別、恵庭、石狩など)だと、当事務所で間取りを作成していただいければ、工務店での総予算は出せます。CMでした(笑))
土地を探して注文住宅を建てる場合は、専門的な知識を持った人に相談しながら進めてゆくのが安全です。
最後までブログをお読みいただきありがとうございました。
皆様の住まいが、より良くなり、楽しく幸せに暮らせますように。
*ライフホーム設計の札幌の設計士が書く、ほかのブログもどうぞ
https://lifehome-sekkei.com/index.php/blog/
失敗しない土地の購入方法は
住宅メーカー、工務店の選び方は
変形地で注文住宅を建築するには
ブログの途中に出てきた日本橋高島屋のエピソード
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