理想の家を建てるのに、「どんな住まいにしたいのか」を設計士に伝えなければなりませんね。
家族の意見を聞いて要望をまとめると、失敗しない間取りになります。
また、想いの詰まった要望のリストは、設計士にも気持ちが伝わります。
今回は、気持ちが伝わる要望シートの作り方のコツをお伝えするブログです。
どうぞお読みいただければと思います。
目次
1,家族に要望を出してもらう
2,要望を書きだすポイント
3,要望をまとめる
4,設計士が要望以外の知りたいこと
5,参考資料、マイホームの要望リスト
6,設計の打合せの仕方
7,最後に
1,家族に要望を出してもらう
(1)要望を書きだすノートの用意。
まず要望をまとめるノートを1冊、用意します。
これは家のことについて思いついた際に書いてゆくためのものです。
頭で思いついても、けっこう忘れてしまいがちなので、すぐ書き込めるほうが便利です。
スマホの共有ファイルでも良い
メモだと紛失したりしますので、決められたものに書き込んでゆけるほうが良いと思います。
ご夫婦だけなど少人数であれば、PC(パソコンやスマホ)などを使って共有のファイルに書き込むのも良いかもしれません。
(2)家族に家を建てることを話す。
家族に家を建てることを話します。
その際に、大まかな概要(広さや階数(2階建てか3階建て))や家を建てる目的を話すのも良いかもしれません。
逆に家をどんなテーマで建てるかを家族に聞くのも良いかもしれません。
それは簡単な「家族が仲良く暮らせる」とか「すっきり整理整頓された家」でも良いかもしれません。
決めておくと、要望の優先順位を付ける際の判断がつきやすくなります。
(3)家族に要望を出してもらうよう話す。
家族に要望を出すよう話します。
時間ある時に家族に思いついたことノートに書いてもらうか、家族が話した内容をノート(スマホ)に記録してゆく方法があります。
「わたしの意見も聞くニャ」
(4)家の資料を集める。
どんな家にするのか、住宅展示場のハウスメーカーのモデルハウスや工務店の見学会の実物の家を見たり、住宅雑誌の「SUUMOスーモの注文住宅」「リプラン」などの写真、インターネットの画像などで情報を集めてゆきます。
・実物を見に行くと広さなどはイメージしやすい
住宅雑誌の写真は、広角レンズを使っているので、実際より広く見えます。
間取りや部屋の広さや天井高さなどは、実物を見に行ったほうが実感できるのでイメージしやすいかもしれません。
見た家族の感想を聞いてみるのも良いかもしれません。
住宅展示場のモデルハウスは豪華で広すぎるので、一般公開している見学会の住宅が現実的かもしれません。
・意見がまとまっていない段階での見積もりはしないほうが良い
家族の意見がまとまってない準備段階の時に、見学した住宅メーカーにプランや見積もりを頼むと住んでからの不満が多くなります。
家族の意見がまとまってから、プランや見積もり依頼するをお勧めします。
(5)家族は要望を思いつくまま書いてゆく
家族は要望を箇条書きで構わないので書いてゆきます。
「家のものがあふれているので納戸が欲しい」とか「高い天井のリビングの家に住みたい」
「バーベキューをするのが好きだからウッドデッキかテラスが欲しい」などなど出してもらいます。
徒然(つれづれ)なるままに書いていってください。
2,要望を書きだすポイント
・解消したい家の不満点でもよい
初めて家を建てる方などで、具体的な要望があまりない方もいらっしゃいます。
その際は、現在の家の不満点を出してもらっても良いです。
具体的に「ストックしている食料品があふれていて、1畳分のパントリー(食品庫)が欲しい」と書けけなくても、何が不満点が分かるだけでも暮らしやすい注文住宅になります。
・敷地計画も要望を聞く
敷地をどのように使うかも聞いておいた方が良いです。
設計には、自家用車が何台あって、来客用の駐車スペースが欲しいかどうかなども必要です。
「カーポートが欲しい」「庭は手入れが大変だからいらない。」「家庭菜園がしたい。」「自転車を入れる物置は必要」かなども要望を出してもらいます。
・家族の意見は全員に必ず聞く
「家のことはお前に任せた」「家のことは俺がやる」という家庭もあるかもしれませんが、「なんか要望ありますか?」「これだけはかなえたい希望はありますか?」と家族全員に聞いたほうが、みな満足できる住まいになります。
以前、契約直前になった段階の際に、家族の一人が「私の意見も聞かない家には住みたくない」と白紙に戻ったことがありました。
(経験上、2世帯住宅で、お嫁さんや婿さんの話を聞かないで進めてしまうケースで多いです。)
出来れば、意見は最初の段階から聞いたほうが良いと思います。
特に大切なのは「女房の要望(にょうぼうのようぼう)」ダジャレでした(笑)
3,要望をまとめる
一人で住む家でなければ、お住まいになる家族で要望について話し合うことが大切です。
ご夫婦でも育ってきた環境が違うので、話し合うとまるっきり考えが違うことがあります。
(1)出てきた要望を発表しあう。
家族の希望を発表します。
ここも、皆の意見に耳を傾けることが大切です。
子供が「屋上にテニスコートが欲しい」と書いてきても、そこは「へえー、テニスやってみたいんだ。1回テニス体験会に行って見るかい」とうまくコミュニケーションつくりのきっかけにしていただければと思います。
以前、家を建ててくれた農家の家の庭にクレーコート(土のテニスコート)がありました、
(北海道あるあるではありません。(笑))
(2)要望の優先順位を付けます。
家族で話し合って、「絶対かなえたい」「あれば良いもの」と優先順位を付けています。
1位から10位のような順位付けか、◎や〇、△など記号で付けてゆく方法のどちらでも良いと思います。
ご予算も含めながら優先事項を決めるところも出てくるかと思います。
「今週の要望ランキングの第1位は『家族のリクエスト』!」(昭和か(笑))
・優先順位に迷った場合は、なぜ家を建てるのかで判断すると決めやすい。
優先順位で家族で迷った場合は、基本のなぜ家を建てるのか 何故マイホームが必要なのかの原則に戻ると決めやすくなります。
・まとまらないものは、まとまらないままでも構わない。
家族で意見が分かれた場合は、まとまってなくても構いません。
その旨を書いておいていただければと思います。
・以前のエピソード
以前、ご主人はコンクリート住宅、奥様が北欧の輸入住宅と全く好みが分かれていたことがありました。
折衷案として、外観は柔らかみのあるコンクリートの打ちっぱなしで、内部はパイン材を生かした内装の提案で建築していただきましたが、お二人ともとても満足していただきました。
まとめてゆくのが設計の仕事なので、理由を含めて書いておいていただければといろいろ提案できるかと思います。
ここが設計の腕の見せどころでしょうか。
(3)優先順位をつけた要望書にまとめます。
設計打合せで利用できるよう優先順位をつけた要望をまとめます。
建築予算の都合上、出来そうもないこともとりあえず書いておいていただければと思います。
要望書は、要望も順位付けも不完全でかまいません。
なぜなら途中で要望は変わることもあるからです。
4,設計士が要望以外の知りたいこと
(1)家族構成も必要
設計士に住む人の家族構成などの情報も伝えます。
その際、子供が増えるなど家族構成が変わりそうなことは書いておいた方が良いです。
また、逆に子供が結婚や進学で出て行く場合も伝えておいた方が良いです。
子供の成長は意外と早い
(2)生活スタイルも設計のヒントに
仕事の日や、休みの日の過ごし方など生活スタイルも分かると設計のヒントになります。
休日はインドア派だと、小上がりや畳コーナー、書斎カウンターなどの希望があるかヒアリングすることが出来ます。
また、スポーツ系の部活のお子様の家だと、部屋が汚れように玄関から洗面まで近い動線の間取り設計の提案ができます。
休みはのんびりする家が希望
(3)概算予算も書いておく
大まかな建築予算も伝えておいた方が設計しやすくなります。
思い切った提案が出来るのか、予算の中でやりくりしたほうが良いのかの判断が出来ます。
秘密の隠し部屋の提案(笑)
(4)持ち込む家具のリストがあるとありがたい
新居に持ってゆく家具のリストがあると助かります。
大まかな寸法があるとさらにありがたいです。
分解できない和ダンス、ソファー、ピアノなどの家具があれば間取りで搬入経路も考えないといけない。
(5)イメージの写真があれば用意。
要望に沿ったイメージの写真などがあれば用意しておきます。
頭の中のイメージを言葉にして、伝えるのは難しいものです。
画像があると共通の認識が出来ます。
リクシル https://www.lixil.co.jp/square/categories/sumai/
北欧風の家と言われても、どんなイメージが好きなのかは画像があると分かりやすいです。
スマホの画像データを見せていただくのも良いです。
これは設計にはけっこう欲しい情報です。
映画「アメリ」のインテリアは今でも女性に人気
5,参考資料、マイホームの要望リスト
簡単ですが「マイホームの要望リスト」書を参考に載せます。
6,設計の打合せの仕方
・設計士に要望リストと口頭で伝える
設計士と打合せを行う場合は、要望リストだけでなく口頭でも伝えたほうが想いが伝わるのでより良いものが出来ます。
メールなどで、リストだけで作成することもありますが、希望を話してもいただいたほうがより理解が出来ます。
直接会ってお話できればベストですが、電話などでも想いは伝わってきます。
こだわりの部分は特にお話してください。
・さらに良いのが自宅で打合せ
前回のブログにも書いたのですが、一度家を見せていただけると、生活スタイルが分かってより良いものが出来ます。
LCCなど格安航空の旅費でよいので、設計のご依頼があれば全国各地にうかがいます。
お試しコースからどうぞ(詳しくはホームページを。)←しっかりCM(笑)
7,最後に。
・想いの詰まった要望リスト書
想いの詰まった要望書はとても設計の助けになります。
設計士は行間を読みながら、想いをくみ取って設計してゆけます。
間取りを依頼される際は、「要望シート」を家族で作られてみてはいかがでしょうか。
あなたの住まいがより良くなり、楽しく幸せに暮らせますように。
・関連ブログもどうぞお読みください
設計士が現在の住まいを見れるとより良い設計に
今はやりの家のヒント
要望がまとまってないで契約すると失敗する
住宅展示場に行ったら間取りを体感してみる
大手のハウスメーカーの間取りにありがちなこと
趣味の部屋を作るブログ
配置計画で失敗しないブログ(北海道札幌以外でも役に立つ)
家相風水が気になる方は
間取りで迷ったら
間取りを早く決めなければならない場合は
・ブログを書いている設計士の紹介
田中昭臣(たなかあきおみ)1級建築士、宅地建物取引士
建築設計事務所「ライフホーム設計」代表
*注文住宅の主としたハウスメーカーで設計を経験し独立。
(建築実績100棟以上、現在も月に2,3棟の設計業務に関わる)
貴方の想いをカタチに、一緒に作る住マイルな住まいを目指しております。
詳しいプロフィールはコチラ
ここから設計事務所のCMです。
・北海道札幌の設計事務所「ライフホーム設計」のこと
あなたの「思い」を「かたち」に「一緒に作る」注文住宅。
対話を大切し、住みやすい間取りのデザイン住宅を作ります。
北海道の札幌市近郊のの一戸建て、新築、建て替えの平屋建て、二世帯住宅など注文住宅の間取りのお悩みは、「ライフホーム設計」で個別相談を!(初回相談は無料)
札幌市近郊(江別市、北広島市、恵庭市、千歳市など)であれば出張交通費無料です。
新規プランのほか、ご自分で書いた間取り、工務店やハウスメーカーの作成したプランへのアドバイスやサポート診断を行う「セカンドオピニオンサービス」(全国対応)も出来ます。
現在のお住まいの不満点を解消し失敗、後悔しない理想のマイホームを設計士と楽しく話しながら、一緒に設計しませんか?
ご相談も、ホームページから受付中です。詳しくははコチラをクリック
・ライフホーム設計では「新規ブログのお知らせ」や「裏話が載ってる」メルマガを始めました。
登録も解除も簡単です。
最後までお読みいただき感謝いたします。