家に住んでて使いづらいスイッチがあります。

スイッチが、出入り口のそばになかったり、ドアや家具の陰にあって押しずらいなどの例です。

今回は、電気のスイッチをつけるのに、何に気を付けたら良いのかというブログです。

 

スイッチ2

目次

1,失敗しないスイッチの位置の基本

2,スイッチがドアの陰や家具で隠れないかチェックする

3、スイッチを押さなくてよい人感センサー

4,スイッチの高さ

5,最後に

 

コスモシリーズのスイッチ

 

 

1,失敗しないスイッチの位置の基本

 

・リビング、キッチン、寝室の場合は部屋の中にスイッチを付ける

 

住宅の場合はリビングやキッチン、寝室、子供部屋、書斎など長くいる部屋(建築用語で居室(きょしつ)といいます)は、基本的には、廊下側ではなく部屋側にスイッチを付けます。

部屋側にスイッチを付けた間取りの電気図面

 

そうすると夕方など暗くなってきた際に、スイッチをつけるのにわざわざ廊下へ出なくて済みます。

また廊下などにつけた場合、間違って消されたり、点けられることがあるからです。

眩しい時の様子

寝ようとしてるとき、急に明るくなると眩しくてびっくりしますね。

 

 

・トイレや納戸などは部屋の外につける

 

トイレや納戸など一時的に使う場合は、部屋の外につけるのが一般的です。

消し忘れの際、わざわざドアを開けなくて済むからです。

ただ、外につけなければばらないわけではなく、廊下側につけられない事情があれば内側でも問題ありません。

(後述しますが、センサー付きのスイッチは室内側になります。)

スイッチを部屋側につけられない場合の間取り図

トイレを書斎がわりに長時間使う人は、部屋側スイッチでも構わないかも。




 

 

2,スイッチがドアの陰や家具で隠れないかチェックする

 

・隠れてしまう位置だと使いづらい

 

間取り図でドアのすぐそばにスイッチを付けたのは良いけれど、ドアの陰に隠れていたり、家具に隠れている場合などは押しづらくなります。

スイッチの位置が悪い間取りの例

 

 

・チェックポイント①「スイッチがドアや隠れていないかを見る」

 

1,家具の置いたイメージを行う。

 

まず、部屋のどのあたりにどんな家具を置くかのイメージを行います。

想像する人

 

 

2,家具を間取り図にペンで書きこんでみる。

 

新しい家に持ち込むテレビやベットなど家具の寸法を測り、図面に書き込んでみましょう。

自分たちでうまく測れなかったり、書き込めない場合は打ち合わせしている工務店やハウスメーカーの人に頼んでみましょう。

メジャー

測るメジャーのことを建築の人は「スケール」といいます。

 

3,ドアや家具にスイッチが隠れないかをチェックします。

 

スイッチがドアの陰や家具に隠れてしまわないかチェックします。

スイッチの位置を変えたり、家具の位置を変えたりする以外に、間取りでドアの開き勝手や位置を変えることで解決できる場合もあります。

スイッチが可家具に隠れてしまった間取りの実例

上の間取り実例の解決方法として、下記のようにドアの向きを変えたり、スイッチの位置を変える案があります。

失敗した間取り図の解決案の実例

間取りの打ち合わせ段階であれば、ドアの位置や窓の位置を変えて解決することもできるかと思います。

 

失敗の案を間取りを変えることで解決した案

「届かない・・・」

スイッチ

「こんなことか」と思いになるかもしれませんが、セカンドオピニオンサービスで電気図面のチェックを行っている経験からいうと、案外と失敗例は多いものです。




・チェックポイント②「動線で不便なスイッチの位置がないかを探す」

 

部屋に入ったり出るとき、どのあたりにスイッチがあると便利か考えてみましょう。

探しづらい時は、不便なところがないかを探すのが良いかもしれません。

 

 

1,部屋で明かりをつけたい時、スイッチまでの距離が遠すぎないかもチェック

 

リビングや台所で夕方暗くなってきて、照明を付けたい際にスイッチまでの距離が遠すぎないかもチェックします。

寝室は寝る際に、ベットからスイッチまで遠すぎないかをチェックします。

ただ、遠い場合、リモコン付きの照明器具を使用したり、枕元にもスイッチを付けておくなどの解決方法があります。

 

枕元にスイッチのある寝室のプラン

リモコンの照明器具

リモコンがどこに行ったかしょっちゅう分からなくなる人は、枕元にあったほうが安心です。(私の経験(笑))

 

 

2,入り口が2つ以上ある場合は、それぞれの出入り口にスイッチを付ける。

 

玄関から台所に行くのに、リビングを通っても行けるし、廊下や洗面所からも行けるような2つ動線がある間取り(回遊式間取りといいます)は、便利で人気があります。

このように2方向の動線から部屋に行ける間取りは、それぞれの出入り口にも照明のスイッチがあると便利です。

ちなみに2か所で入り切りできるスイッチを、建築用語で3路(さんろ)スイッチと言います。

3か所だと4路スイッチと言います。(一般的な電気業者は3か所までです。)

 

 

回遊式間取りの実例

リビング階段などの間取りも、リビングに玄関側と階段側のそれぞれないと不便です。

リビング階段の間取り

長い棒

如意棒をお持ちの方は、スイッチは一つでもよいかもしれません。

 

 

・隣り合う部屋は近くにスイッチを付ける

 

隣り合う部屋などは一か所もしくは近くでスイッチの入り切りできると、移動が楽になります。

たとえばキッチンとダイニングの間、リビングや寝室と廊下の間のスイッチなどです。

洗面所とキッチンが近い間取り

キッチンで料理を作ってダイニングに配膳する場合や、夜中に寝室からトイレに行く場合などは、部屋同士のそばにスイッチがあったほうが安全で便利です。

家から帰ってきたときや寝るときなどのいろいろな生活動線をシミュレーションして、便利なところがないか考えてみのが良いかと思います。

 

料理をする人

 

 

・階段や廊下など生活動線上に、スイッチを付ける

 

廊下や階段、玄関など動線上には、それぞれの場所にスイッチを付けます。

たとえば、あたりまえですが階段は上下階の各階ごとに設置します。

廊下は両端にスイッチ(3路スイッチ)を設置します。

ただ廊下が長いなど間取りによっては、3か所以上(4路スイッチ)でないと不便になる場合があります。

お持ちの図面で、部屋から出て廊下までのスイッチが遠くないかチェックしてみましょう。

長い廊下の間取り

おばけ

階段に行くまでが怪談に




 

 

3、スイッチを押さなくてよい人感センサー

 

・スイッチを増やさずに人感センサーに

 

人の動きに反応して照明がつくセンサーがあります。

人感センサーと呼ばれ、わざわざスイッチを押さなくても、入り切りしてくれるので消し忘れが少なく省エネになります。

人感センサーを付ければ長い廊下などスイッチをたくさんつけなくて済みます。

ただ、あまりつけすぎると建築コストがかかるのがデメリットになります。

 

照明センサーの説明図

パナソニック https://sumai.panasonic.jp/wiring/switch_concent/cosmo_katte/

 

 

・人感センサーは高齢者の事故が少なくなる

 

人感センサーは特に高齢者は、付け忘れ、消し忘れがあるのでお勧めです。

夜間トイレに行く際など、スイッチを付けずに暗い場所を移動しなくなるので事故も少なくなります。

 

 

・人感センサーはトイレや玄関、ポーチ灯などにも利用

 

センサーのライトは廊下以外の玄関やトイレ、階段、ポーチ灯などでも使用されるケースも多いです。

 

センサーをお勧めなな場所の図

買い物帰りの人

買い物のときなど両手がふさがれている時は、スイッチを押さなくて楽ですね。

 

 

・センサーはいろいろなところに取り付けられる。

 

センサーは天井に取り付けるタイプや壁に取り付けるタイプがあります。

人感センサーの天井付けと壁付けの違い

 

 

・壁付けタイプは、簡単にセンサーの入り切りが出来る。

 

ビルのトイレなどで、何度もセンサーが切れて体を動かさなければならなかった経験があるかと思います。

壁付けのセンサースイッチは、簡単に切り替えできるので、長時間いたい場合は「連続」にすればつきっぱなしにすることが可能です。

 

 

・センサーは照明器具に内蔵されているものもある。

 

照明器具にそのものにセンサー付きのものもあります。

こちらのほうが配線工事などがないので安くすみます。

センサー内蔵型の照明器具

ダイコー https://www.lighting-daiko.co.jp/

 

 

・人感センサーにはいろいろ機能のものがある。

 

人感センサーはいろいろなタイプがあり選べます。

玄関ポーチなどは、暗くなるとほんのり明かりが自動的について、人が近づくと100%の明るさになるなどの機能があるセンサーもあります。

 

いろいろなセンサー

センサーのつき方。

ゆっくりついたり、暗くなったりなどいろいろなタイプがあります。

センサーはセンサー万別(千差万別)です。

 

 

・センサーを間違って消されない「保護カバー」

 

家族以外の方が家に来られた場合、人感センサーだと知らずにスイッチを押してしまう場合があります。

そうするとセンサーが解除されて働かなくなります。

消されないようにするのに、スイッチに保護カバーを取り付ける方法があります。

来客の多い家ではよいかもしれません。

 

スイッチの保護カバー

ただ、お子様には、ほかの人の家に行っても消さなくなるので、すべての家がセンサーではないことを教えてあげましょう。

 

 

・電気を消さない人がいて、イラっと来る方もセンサーはお勧め

 

トイレや廊下の電気をつけっぱなしにしておく人は家族に何人かいるものです。

これが気になる人は、人感センサーにお任せしたほうが気が楽かもしれません。

余裕のある人

何度も注意しても直してくれないことは多いものです。(変えられるのは自分だけで、他人は変わらないといいますからね。)

 

 

・人感センサーは、家族の意見を聞いて試してみる

 

人感センサーは、人によっては急に電気がついたり消えたりするのが苦手な方もいるので、家族の意見も聞いてつけられるのが良いかと思います。

嫌な人がいる場合、先ほど書いた壁付けセンサーを付けておいて試してもらう方法もあります。

しばらく使ってダメなら、簡単に切り替え出来るのでセンサーを切ってしまうことでもよいかもしれません。




 

 

4,スイッチの高さ

 

・スイッチの高さは、110cmから120cmが一般的

 

スイッチの高さは、一般的に110cm-120cmが一般的です。

ただ、そのあたりに家具を置くのであれば、高さを変えてもよいかもしれません。

寝室のベットや書斎のカウンターのスイッチは、ベットや机の高さに合わせてつけるほうが使いやすくなります。

また、2階などの階段ホールや吹き抜けなどは、手摺壁につけることもできます。

 

階段ホールのスイッチ

 

指さし棒

ベットのスイッチを一般的な高さにすると、ベットから手が届かないので指さし棒が必要になります。

 

 

・高齢者のスイッチは低めがベスト

 

高齢者や車いすの方は、低めの高さのほうが使いやすいとされています。

ただ、あまり下げすぎるとご家族が使いづらくなるので、90cm-100cmの高さが良いです。

ただ、建築の下地の組み方もあるので、工事する会社に問題ないか確認するのが良いかと思います。

 

住宅のスイッチの一般的な高さの図

パナソニックhttps://www2.panasonic.biz/jp/densetsu/haisen/keikaku/re-swt/faq.html

 

車いすのスイッチの高さ

横浜市 整備マニュアル

https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/fukushi-kaigo/fuku-machi/seibikijun/shisetsu-sebi/manualkoubo230215.files/gen-hotel.pdf




 

 

5,最後に

 

・いろいろな生活をイメージをしてチェックする

 

スイッチの位置などは、生活しているイメージが大切です。

出かけるときや帰ってきたとき、夜中起きた時などいろいろイメージしながらスイッチのチェックをしてみるのが良いかと思います。

間取り図に、部屋から部屋への動きを指でなぞってチェックするのもよいかもしれません。

 

 

・最後は、設計工事の担当者にチェックしてもらう。

 

電気配線の打ち合わせは、間取りも固まった状況で行われることが多いです。

ハウスメーカーや工務店の設計担当や工事担当も同席した行われていることが一般的です。

途中でドアの向きなどが変更されていても、スイッチをそれに合わせた移動をし忘れていることもあります。

担当者に念のため、不便なところがないか最後にチェックしてもらうのが良いかと思います。

営業担当しか同席しない、もしくは全く行われない場合は、家族で念入りにチェックすることが必要になります。

心配なら設計事務所のセカンドオピニオンサービスを利用するのも一つです。

 

・ちょっとお願い

 

少しお願いなのですが、当設計事務所では間取りのセカンドオピニオンサービスを行っています。(ご利用感謝いたします。)

照明のスイッチの図面のチェックを頼まれることも多いのですが、その際、図面かどこかにでも「この照明はセンサー付きで考えている」とか「人感センサー付き」とか書いていただくとありがたいです。

 

 

・次回の予告「おしゃれな照明器具の選び方」

 

いろいろな機能や素敵なデザインのスイッチなども書こうと思いましたが、長くなるので次回以降に書いてゆきたいと存じます。

引き続き「注文住宅で後悔しない電気配線、照明」は失敗しないおしゃれな照明器具の選び方を中心に書いてゆきたいと思います。

少々お待ちいただければと思います。

つーびーこんてぃにゅー!

 

下記に関連ブログを載せておきますので、ぜひどうぞお読みください!

・パート1「コンセント編」から読み直す。

注文住宅で後悔しない電気配線、照明①~失敗しないコンセント位置(前編)

 

・パート2も読み返す。

注文住宅で後悔しない電気配線、照明②~失敗しないコンセント位置(後編)

 

・長い廊下を作らない間取りするには

階段は「間取りの中心で、位置をきめる」と注文住宅で失敗しない

 

・最近の玄関は2つある?

間取りで人気の玄関は、ウォークスルーも役に立つ②

 

・玄関の鍵も自動で施錠、開錠上の時代に

最近人気の玄関ドア~注文住宅の鍵で失敗するという勿かれ②

 

・平面図を直せは、自動的にほかの図面も修正されるわけではない

まちがいさがしの間違いの方で、注文住宅の間取り変更は失敗する

 

・間取りのセカンドオピニオンって何

「注文住宅は2度ベルを鳴らす」間取りのセカンドオピニオンサービス

 

今回のブログが、みなさまの間取り決めの参考になりましたなら幸いです。

最後までお読みいただき感謝いたします。

あなたの間取りがより良くなり、楽しく幸せに暮らせる家が建てられますように。

 

前川邸のリビングにいるブログを書いている設計者

 

 

ここから設計事務所のCMです。

・ブログを書いている設計士の紹介

 

打ち合わせの様子

田中昭臣(たなかあきおみ)1級建築士、宅地建物取引士

建築設計事務所ライフホーム設計」代表

*注文住宅の主としたハウスメーカーで設計を経験し独立。

(建築実績100棟以上、現在も月に2,3棟の間取り設計に関わる)

貴方の想いをカタチに一緒に作る住マイルな住まいを目指しております。

詳しいプロフィールはコチラ

 

・北海道札幌の設計事務所「ライフホーム設計」のこと

 

あなたの「思い」を「かたち」に「一緒に作る」注文住宅

対話を大切し、住みやすい間取りのオシャレなデザイン住宅を作ります。

北海道の札幌市近郊のの一戸建て、新築、建て替えの平屋建て、二世帯住宅など注文住宅の間取りお悩みは、「ライフホーム設計」で個別相談を!(初回相談は無料

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